恩田陸 『球形の季節』 (新潮文庫)

球形の季節 (新潮文庫)球形の季節 (新潮文庫)
(1999/01/28)
恩田 陸

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 恩田陸さんの昔の作品。
 ブックオフで見つけて、ついでに安かったので購入。100円でした。

評価(☆5が満点)
☆2.5

あらすじ
 東北のある街で、奇妙な噂が広まった。「5月17日、一校の校庭に宇宙人が来て、エンドウという生徒が殺される」。
 出所不明で、細部は違うが類似した噂がある時突然広まった。
 市内に4校ある高校の有志で結成されている合同研究会、「地歴研」のメンバーは噂の出所を調査することにした。しかし調査半ばで、噂通り「エンドウ」という名の女子生徒が姿を消す。しかもまた新しいうわさが流れる自体に。
 街中では金平糖を蒔くおまじないが流行し、新たな噂も流れだす。今、平凡でありふれた日常が何かに浸食されつつあった。

感想
 「学園ホラー」と紹介されていましたが、学園は舞台の中心ではありませんでしたし、ホラーというより不思議現象でした。 何が言いたいかというと、肩透かしを食らった感じです。
 決して面白くない訳ではないですが、期待していた物とは似て非なるものでした。『六番目の小夜子』のようなものを期待してたのです。まぁ、小夜子も本当の意味でのホラーではないですが(^_^;)

 解説の方は「現実感」に注目して解説されてますね。
 日常を一つめくったすぐそこにある非日常。それがこの作品のキモだって。
 まぁ、それって普通ですよね。ホラーに限らず、ふとした時に気付く違和感、非現実感が物語になるんだと思います。

 でも『小夜子』と違い、今作ではその非現実感が超常現象に結び付けられているせいで、現実が遠のき過ぎていて怖さが薄い気がします。
 『Another』も超常現象が関わっていますが、綾辻さんが上手なために「現実味を持った怖さ」というものがあってホラーとしても面白いものになっていたと思います。
 その点、本作は恩田さんの初期作品ということもあってかイマイチだった気がします。


 ホラーやミステリーとして読むのではなく、青春もの、学園ものとして読めば楽しめるのではないでしょうか?

櫛木理宇『ホーンテッド・キャンパス 雨のち雪月夜』 (角川ホラー文庫)

ホーンテッド・キャンパス 雨のち雪月夜 (角川ホラー文庫)ホーンテッド・キャンパス 雨のち雪月夜 (角川ホラー文庫)
(2014/07/25)
櫛木 理宇

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 櫛木さんの『ホーンテッドキャンパス』の続巻来ました。
 
評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 時期はクリスマス目前。
 ザ・草食系男子、森司(しんじ)の前に中学時代の親友が現れる。が、そいつ(男)は森司のこよみへの片思いを妨害し始める。
 森司は、周囲の応援もあり、妨害にもめげずにこよみにクリスマスプレゼントを贈るためアルバイトを始める。始めたバイトは、引っ越し業者の手伝い。
 しかしバイトで訪れるのは、いわくつきの建物ばかり。飛び降りし続ける霊の居るマンション、悪霊が集う一軒家。サークルに持ち込まれた相談で訪れた老舗旅館では、晴れた空から帰るや泥が降ってくる。
 姉御、藍も関わったサークル立ち上げの裏話も収録。

感想
 やっぱり櫛木さんはこっちのシリーズの方がおもしろいですね。
 シリーズ6巻目になる今作も面白かったです。

 個人的には、サークル立ち上げに関するお話が好きでした。
 これまで語られていなかった裏側が明かされてます。藍さんの話、切ないです。でも昔から姉御肌だったんですねぇ。

 今作は全体的にどこかで聞いたような筋のお話でした。
 かと言ってつまらない訳ではなく、櫛木風味にきちんと料理されている感じがしました。


 こよみちゃんへの片思いは、相変わらずです。
 しかも今回はお邪魔虫が…。とは言え、こよみへの直接のちょっかいではないので一安心?ですw
 この先、二人はどうなるんでしょうかね? 作品内時間であと4か月ほどで話は終わりそうですが。

 一つだけ難点をあげるとすれば、この夏まっさかりにクリスマス時期のものを出すのはいかがかと思いました。
 せめて近い季節で止めてくださいw

 ホラー小説としては軽い、どちらかと言えばライトノベルのような作品で、恋愛要素も強いですが、一読をお勧めします。
 時間の無駄にはならないと思いますよ。

櫛木理宇 『ホーンテッド・キャンパス 恋する終末論者』 (角川ホラー文庫)

ホーンテッド・キャンパス 恋する終末論者 (角川ホラー文庫)ホーンテッド・キャンパス 恋する終末論者 (角川ホラー文庫)
(2014/02/25)
櫛木 理宇

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 今回紹介する本は、櫛木理宇さんの『ホーンテッドキャンパス』です。
 刊行は角川ホラー文庫となっていますが、ホラー要素は殆どないと言っていいほどですので苦手な方にもおススメです。

 あらすじ
 霊感を持つ大学生の森司(しんじ)は、サークル仲間で高校時代からの知り合い、こよみに片思い中。
 森司とこよみが所属しているのは、雪越大学オカルト研究会。このサークルには、心霊現象と思われるトラブルに悩まされている学生たちからの相談を受け付けている。
 大学祭が間近に迫ったある日、森司は参加した飲み会で高校時代の同級生、果那と再会する。彼女のストーカートラブル解決のために彼氏役を引き受けた森司は、片思い相手であるこよみも所属するサークル内であらぬ疑いをけけられるピンチに!しかも果那がさらなる相談を持ち込んできて…。


 感想
 このシリーズも五巻目に入りましたね。面白いのでもっと続いて欲しいです。 
 先にも触れましたがホラー要素は薄く、気軽に読める作品になっています。
 ライトノベルのようにも見えますが話の内容はしっかりしていますので、読書の楽しみをちゃんと味わえます。装丁を見て敬遠されていた方、騙されたと思って読んでみることをおススメします!
 
 作品の構成は、一巻目から共通して一話完結の短編集の体裁です。各話でオカルト研究会に持ち込まれる相談事を、サークルメンバーで解決していきます。ただしすべての話が円満解決するのではなく、「救えないものもある」といったどこか冷徹な部分もあります。この辺は香月日輪さんの作品などと似ていますね。

 個人的には「何でもかんでも救える」、「すべての者は救われなければならない」といったお題目は胡散臭く感じるので、こうしたスタンスを採っていない点も個人的に好きな理由です。同様に香月日輪さんの作品も大好きです(^_^)

 登場キャラクターたちもイキイキと動き回っていて、「こんな大学生活を送りたかったなぁ~」と思わせてくれること請け合いです(>_<) 在学生の方々には、ぜひこのようなキャンパスライフを送ってもらいたいですね。
 作品の舞台になってる大学のモデルが地元の大学のようなので、その点でも親近感を感じる作品です。実際の大学にオカルト研究会があるのかは知りませんがw


 今作について感想を述べると、森司くんとこよみちゃんとの恋愛模様に進展が見られたことがよかったですね。ヘタレな森司くんを見ているのも楽しいのですが、今作のように嫉妬しているこよみちゃんを見るのもいいものですw
 個々の話も、オカルトに関する蘊蓄や考察を含めて楽しく読めます。短い中にしっかりと起承転結があり、あまり強引な話の展開もなく、一つの話だけでも十分楽しめます。

 評価は☆4です。
 4月なので、新大学生のみなさんにはキャンパスライフのお伴に『ホーンテッドキャンパス』おススメです。あ、「ホーンテッドマンション」とは何の関係もありませんのであしからず。

ホーンテッド・キャンパス (角川ホラー文庫)ホーンテッド・キャンパス (角川ホラー文庫)
(2012/10/25)
櫛木 理宇

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ゆーいち

Author:ゆーいち
ゆーいちです。

このブログでは特にジャンルを絞らず、自分が読んだ作品の感想を書いていこうと思います。
記事中の作品についての評価は、おススメ度と見てください。

出来るだけ週一程度のペースで更新していきたいと思います。

よろしくお願いいますm(- -)m

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