七尾与史『バリ3探偵 圏内ちゃん』 (新潮文庫)

バリ3探偵 圏内ちゃん (新潮文庫)バリ3探偵 圏内ちゃん (新潮文庫)
(2014/09/27)
七尾 与史

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評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 生身の人間と会話するのは苦手。
 でもネットが無くて、誰とも繋がれなくなるのはもっと嫌い。孤独は苦手。
 電波バリ3の場所でだけ生きていける、引きこもりの緑子(みどりこ)。しかしひとたびネットの掲示板を開けば、誰もが名を知る有名コテハン「圏内ちゃん」。ネットではちょっとしたカリスマ。驚くべき情報収集能力と分析力、推理力とで、「炎上」アカウントの本人特定をしている。
 普段通り、とある炎上したつぶやきの本人の身元の特定をしていたところ連続女性殺人事件に巻き込まれることになり…。

感想
 タイトルから色モノかと判断して、しばらく手を出さずに居ましたw
 でも気になったので思い切って購入してみたところ、予想に反して面白かった
 作者さんすみませんw 

 ネットを良く使う人なら聞いたことがあるであろう「鬼女板」をモチーフにした作品でした。作中では「忌女板」になっていますが。あの板にいる、あの情報収集、本人特定の達人さん達が主人公の圏内ちゃんのモデルです。

 それにしても、「圏内ちゃん」というHNは上手ですよね。
 本名が見内緑子(けんないみどりこ)で、「見内ちゃん」。
 通信圏内じゃないとまともに他人とコミュニケーションが取れないから、「圏内ちゃん」。
 ダブルミーニングです。


 作品は上記のネット関連の物事を捨象してみると、純粋なミステリー作品です。
 ですが、ネット関連の知識が多少なりともあれば楽しめるでしょうが、それが無ければ楽しさは半減するのではなかいと思います。
 その点読者を選んでしまう作品です。

 図らずしも巻き込まれてしまった殺人事件をネットの知識を最大限駆使して解決に導いて行く、現代的なロッキングチェアディテクティブです。
 探偵業自体は、至ってまともで、堅実的です。突拍子もないことはしないし、推理や論理の飛躍も特にはない。色モノではありますが、至って真面目なミステリーということができるかと思いました。


 また、冒頭や作品の所々で描写されているネット上の事象もリアリティがあって良かったですね。創作によって生み出されたものではないところが、作品にリアリティを与えていました。
 しかも炎上の原因なども、普通にあり得そうなのが怖いw ○ィッターでの犯罪自慢とか…。


 上述したように読者を選ぶミステリー作品ですが、良質なミステリーではあると思いますので、手が伸びていなかった方には読んでみて欲しいかなと思います。
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