十三湊『C.S.T. 情報通信保安庁警備部 』(メディアワークス文庫)

C.S.T. 情報通信保安庁警備部 (メディアワークス文庫)C.S.T. 情報通信保安庁警備部 (メディアワークス文庫)
(2014/02/25)
十三湊

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評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 脳とコンピューターを接続する技術【BMI】が一般化した世界。諸外国から熾烈なサイバー攻撃にさらされ、国家規模の大混乱に直面した日本政府は、事態の再来を防止するためサイバー空間の治安確保を目的とした組織『情報通信保安局』を設立した。
 ある日コンピューターウイルスによると見られる無差別大量殺人事件が発生する。自身の家族も事件に巻き込まれかけた保安局員、御崎蒼司(みさきそうじ)は局員として、家族として犯人逮捕に必死になっていた。一方で、優秀な同期でありながらもどこかアンバランスな同僚であり、長年の片思いの相手、伊江村織衣(いえむらおりえ)のことも気にかかっていた…。

感想
 SFものの皮を被った恋愛小説でしたw
 作者さん自身もあとがきで↑のことを言っていましたが。かと言って、SF部分がおざなりだったのかというとそんなこともなく、しっかりしたお話だったと思います。


 内容としては、近未来のサイバー警察小説といったところでしょうか。
 とはいっても、『攻殻機動隊』などの先行作品ほどには進んでいない、現在のちょっとした延長上にあるような世界観となっています。サイボーグやロボットなんかはいませんし、BMIという技術にしたところで、「電脳」ではなく、PCと脳を間接的に接続している感じです。

 あと『図書館戦争』に作品の雰囲気が似ているかなぁ。図書館とネット空間という違いはありますけどね。

 キャラクター造詣はわりと好みでしたかね。
 主人公が下ネタ星人すぎるところは狙い過ぎかと思いますが(^_^;) 独身の若い男=下ネタって、また安易なw
 メインヒロインはメンドクサさを除けば、とてもかわいい子だと思います。
 サブキャラ達もキャラ立ちしていて、彼らの掛け合いも面白かったです。

 恋愛要素自体は、そこまでベタベタなものではありません。
 主人公の片思いという設定上、もどかしい感じで終始一貫しています。へタレ君です。表紙だと強面で、強引なタイプの人間に見えるんですけどねwww
 
 

 難点を言えば、個人的にはラストの部分、一連の事件の犯人当ての部分があまり好きになれませんでしたね。
 犯人当て自体は別におかしな部分は感じませんでしたが、その後の犯人の行動が突飛というか…。言行が一致していない気がするんですよね。

 それに加えて、それまで前提としていた技術レベルを一気に飛び越した感じがします。
 犯人一人だけ別次元(いろんな意味で)w

 この少し突飛な展開さえなければ、ミステリーとしてももっと面白いと思えたんですけどね。この点だけが少し残念。


 続編では少し変な方向に走っている気がしますが、どうなるんでしょうか。個人的にはあまりそういった方向性に行って欲しくはないんですけども。
 普通に1巻のまま、あくまでSFに留まっていて欲しいです。
 主人公とヒロインの関係は、一巻の最後の時点からそれほど進んでいませんでした。『365歩のマーチ』な感じw

C.S.T. (2) 情報通信保安庁警備部 (メディアワークス文庫)C.S.T. (2) 情報通信保安庁警備部 (メディアワークス文庫)
(2014/10/25)
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