彩坂美月『少女は夏に閉ざされる』 (幻冬舎文庫)

少女は夏に閉ざされる (幻冬舎文庫)少女は夏に閉ざされる (幻冬舎文庫)
(2013/10/10)
彩坂 美月

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 感想を書くのを忘れていました(^_^;)
 思い出したので書きますね。

評価(☆5が満点)
☆2.5

あらすじ
 高校生活の最後の夏休み。
 長期休暇中も帰省せず、学園の寮に残ることを選んだ渡辺七瀬(わたなべななせ)は、「寮に死んだ女子生徒の幽霊が出る」と言う噂を耳にする。
 他方、同じ寮の居残り組、果原日向・美夜子(かはらひなた・みやこ)の双子は、互いに腹に一物を抱えながら出かけていた。しかしその途上、自分たちの学園の教師・神埼が女性を撲殺している現場を目撃する。犯行現場を目撃されたことを知った神埼は、彼女たちを追いつめていく。
 何とか逃げのびた女子寮には、死んだ女子生徒の親友を名乗る「あかり」という女子生徒までが現れて…。
 青春群像ミステリー。

感想
 この作品、ミステリーなのかホラーなのか…?
 スリリングな展開は閉鎖空間でのホラーのようですし、「死んだ女子生徒の幽霊」の正体に迫る部分ではミステリー。
 かと言って素直なミステリーでもない。
 個人的には毛色の変わった青春小説だと思いました。

 本作のもう一つの特徴は、本編の語り手・視点が移り変わっていく点です。
 七瀬、日向・美夜子、あかり。
 この4人の視点を通して、ある夏の日の出来事が描き出されていきます。

 こうした多人数視点は、苦手な人はいるかもしれませんね。何を言ってるのか分かりにくくなって。
 ただ利点もあって、個々の登場人物の心理描写が密になると思います。それによって、物語の奥行きも出るのではないかと。
 それぞれの少女たちの悩み、そう言ったものが丁寧に書かれているとは思いました。その悩みの中身が何であれ。



※※以下若干のネタバレを含みます※※ 

 途中で唐突に発生した地震は、その必要性に疑問を感じました。
 舞台となる女子寮をある種のクローズド・サークルにしたかったのでしょうけど、必要あったのでしょうか。そもそも近所に建て物のない、山奥の孤立した学園の寮ですし…。嵐とか、土砂崩れぐらいで良かったのでは?

 クローズド・サークルそのものにも必要性が薄い気がしました。閉鎖空間内で事件が起こるわけでもなし、むしろ空間外部から殺人者が襲って来てましたし…。


 個人的には、寮の中の不思議な出来事だけで十分だった様な気がします。
 幽霊話の解明に付随した種々の出来事のみで十分だったのではないでしょうか。それだけでも十分面白かったです。
 神埼と地震が余計な付属物のように感じました。

 純粋な学園ミステリー・ホラー路線にして欲しかったです。サバイバル要素は不用でした。
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