仁木英之 『僕僕先生』 (新潮文庫)

僕僕先生 (新潮文庫)僕僕先生 (新潮文庫)
(2009/03/28)
仁木 英之

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 今さら感がありますが、仁木さんの『僕僕先生』を読みました。
 読んでいなかった理由は特にないのですが、今読んだ理由も特になかったりしますw

 「僕僕」と言うのは、主人公の師匠にあたる仙人の少女(?)の名前です。
 では、感想。

評価(☆5が満点)
☆4

あらすじ
 唐代の中国。元県令として下級官吏ながら成功した父の財産に寄り掛かり、無為・怠惰な日々を謳歌していた王弁(おうべん)。ある日、道教に傾倒している父の使いとして、最近仙人が現れたという黄土山へ出かけた王弁は、そこで少女と出会う。「ぼくは、僕僕だ」と自己紹介する不思議な少女、実は仙人で見た目に反して数千年を生きる本物の仙人だった。
 不老不死に飽きた口の悪い美少女仙人と、道楽青年の世界を巡り、世界を知る旅が始まった。

感想
 噂にたがわぬ面白いファンタジー小説でした。

 僕僕先生、面白いです。
 あ、タイトルでは無くて仙人でヒロインの僕僕先生の方です(^_^;)
 「辛辣」、「口が悪い」と紹介されますが、悪戯っぽいだけな気がします。
 意地悪ですが、意地が悪い訳ではないので、まっとうなことしか言ってません。が、時に正論過ぎて王弁なんかは冷たいとか思ってしまってますが。

 そして主人公の王弁くん。
 彼には非常に親近感を覚えますw 決して実家は金持ちではありませんが、彼の生活ぶりはオレですねw
 現代でもダメ人間の烙印を押される王弁くんですが、もちろん当時でもダメ人間です。
 ただ、彼は素直な人間で、決して世間を斜に構えて見て批判だけしている人間ではないので、やる気になれるものがあれば大成するのではないでしょうか。そこが俺とは違いますねorz


 んで、本作品は仙人である僕僕先生と、王弁くんのトラベル小説であり、王弁くんの成長物語です。
 世界を旅するなかで、王弁くんは知らなかったこの世の中を知ることになり、僕僕先生も人間を再発見していきます。
 
 舞台は唐代の中国ですが、作品世界そのものは現実を基にした創作世界で、犬頭人身の種族などの異種族も共存している世界になっています。
 また道教的世界観も持ち込まれていて、道教の神々も実在するものとして登場します。この辺りの知識は、あまり身近なものではないので新鮮味がありますよ。

 ちなみに僕僕先生は仙人ですが、なんと天仙だそうです。驚き。
 仙人にも貴賎があって、天仙は最上位です。尸解仙(しかいせん)⇒地仙⇒天仙となります。
 僕僕先生は、原始天尊などにも会えるほどの上位の仙人のようです。

 唐代の中国と言いましたが、より正確には玄宗皇帝の治世序盤と言うことになっています。未だ楊貴妃に傾倒し、国を傾けていく前、唐代の最盛期の一つを創り出す前です。
 これから玄宗による傾国の困難を控えている時代なので、そうした時代の混乱が王弁と僕僕先生にどのように影響してくるのかも楽しみの一つになると思います。


 続編の『薄妃の恋 僕僕先生』は、これから読んでいく予定です。まだまだ続編があるので、楽しみなシリーズです。
薄妃の恋―僕僕先生 (新潮文庫)薄妃の恋―僕僕先生 (新潮文庫)
(2010/08/28)
仁木 英之

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