新海誠『君の名は。』他感想

 暑いですね(;´Д`) 今日セミの鳴き声らしきものを聞きました……梅雨?
 それでは今回の分の紹介です。

新刊
・新海誠        『君の名は。』              ☆3.5
・相沢沙呼       『小説の神様』               ☆3.5
・森博嗣        『風は海を渡るのか』          ☆3
・高木敦史       『鉢町あかねは壁がある』       ☆3

既刊
・篠田真由美     『綺羅の棺』               ☆3
・辻村美月       『凍りのくじら』              ☆3
・綾辻行人       『暗闇の囁き』              ☆3
・坂口安吾       『不連続殺人事件』           ☆4
・小笠原慧       『DZ』                    ☆3
・日下部羊       『無痛』                  ☆3
・池上永一       『僕のキャノン』              ☆3.5
・島田荘司       『アトポス』                ☆3
・山本弘        『シュレーディンガーのチョコパフェ』  ☆3
・土屋賢二       『ツチヤの軽はずみ』          ☆3.5
・J. P. ホーガン    『ガニメデの優しい巨人』        ☆4
・P. ルメートル     『その女アレックス』           ☆3

感想

 『君の名は。』
 新海監督の今年8月26日公開予定の新作アニメの小説版です。YouTubeなどに予告編があります。 夢の中での体と心の入れ替わりを契機とした、二人の高校生の恋物語です。SF要素ありで、どちらかと言うと初期の頃の作品の雰囲気を感じました。小説では描き切れていない部分もあったので、アニメ作品も楽しみです。

 『小説の神様』
 志賀直哉の話、ではない。 高校生小説家の主人公と同じく高校生小説家の女の子の「作家」であることを巡る青春小説。作家としての書くことを巡る種々の葛藤が生々しく描写されていて、お仕事小説でもある。レヴューを書くことも考えさせられる。話は変わるが、「酉乃シリーズ」の続編を読みたいですw

 『風は海を渡るのか』
 Wシリーズの最新刊。徐々に核心に踏み入り始めている感じですかね。意識とは、心とは何かと言った思弁も面白い。あのでかい顔はやっぱりデボラなのかな?(次巻タイトルは、『デボラ、眠っているのか?』の予定だそう)

 『鉢町あかね~』

 過去の遺恨から主人公への顔バレ厳禁な名探偵ヒロインによる学園ミステリー。小編4編。日常の謎がメイン。 個人的には前作(?)『演奏しない軽音楽部~』の方が面白く読めた。ただ、キャラクターは魅力的で楽しめた作品。

 『綺羅の棺』
 シリーズ内の読み忘れ。ジェフリー・トーマスの失踪の謎をメインに据えたストーリー。ボタンの掛け違いと言うか、タイミングの悪さが読んだ悲劇。 同時期に発売された有栖川有栖『マレー鉄道の謎』と舞台を同じくしているのですが、あとがきでお互い謝罪しているのが面白かった。こういうこともあるんですねぇw

 『凍りのくじら』

 ドラえもんの道具をガジェットにした、おもしろい構成の作品。それぞれの道具の特徴を生かした個々の話も面白く、全体を通したヒロインの成長物語と言うストーリーもよかった。難点は、最後のオチかな

 『暗黒の囁き』
 前回紹介し忘れていました(;^ω^) サスペンスホラー作品「囁きシリーズ」の第二作。 一作目の『緋色の囁き』よりもこちらの方が個人的には楽しめた。

 『不連続殺人事件』
 有名作品。坂口安吾に推理小説のイメージがなかったので、名ばかりの有名作かと思いきや、予想外の面白さ。 本格を名乗ってもいいのではと言うぐらいのしっかりした推理もの。 トリックは大掛かりではないが、意表を突いてくる。

 『DZ』
 サイエンスミステリー、医療ミステリーというよりは、高野和明『ジェノサイド』に近い。『ジェノサイド』から、アクション部分を無くして、医療部分をツッコんだらこの作品になる、かも。 サイエンス部分は非常に興味深く読め、クライマックスに向けて見事に収束していくストーリーは見事。 一方、ヒロインの終盤での振る舞いに違和感を覚える。

 『無痛』
 こちらは普通の医療ミステリー。刑法39条について考えさせられるが、もうひと押し欲しかったかな。ミステリーとしては、主人公が推理を働かせるわけでもなく、特殊能力であれこれ指摘するだけで面白さはない。医療知識を得るにはいいかもしれない…。

 『ぼくのキャノン』
 いつもの沖縄ファンタジー小説です。今回はズッコケ三人組の様な三人組の子供たちが主人公の冒険小説でもあるかな。マジック・リアリズムの傑作、と言う紹介文は間違っていませんね。池上さんの本に出てくるオバァたちが、いつも魅力的で、読んで楽しめる所が好きです。

 『アトポス』
 事件そのものよりも、前日譚が長いという異色の作品。分量のみならず内容の濃さも、頭でっかち。事件及び謎解きは、あまり面白いとは思えなかった。

 『シュレーディンガー~』
 SF短編集。7編所収。 「バイオシップ・ハンター」、「メデューサの呪文」がおススメ。表題作含めて、他の作品はアクが強いというか、あまり面白さを感じなかった。SFらしさが薄いというか、主人公の独白が多くを占めているが、浸っている感じが強くて……。

 『ツチヤの軽はずみ』
 土屋先生のエッセイ第4弾。『文春』連載分をまとめたものらしく、エッセイ一本づつの分量は短め。相変わらずの土屋節で、笑える哲学エッセイ(?)です。

 『ガニメデ~』
 『星を継ぐもの』の続編。前作で明らかにならなかった謎が、ガニメアンその人たちによって明らかにされる。ガニメアンがいい奴ら過ぎて、最後のシーンが辛いですw 相変わらずのアイデアの奔流と、その面白さが目を惹きますね。 ガニメアンたちは『ガリバー旅行記』フウイヌムに似てますね。

 『アレックス』
 一時期話題になっていましたが、そこまで面白いと感じなかった。事件が二転三転していく展開の面白さと、視点の切り替えによる構成の面白さはあるが、ミステリー作品として面白いかと聞かれると正直微妙です。展開のスピードに押されて、ストーリーが間延びしている印象。


 今回はこんなところです。
 それではまた、次回ノシ ウインブルドンを見ながら、読書している今日この頃です。
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よろしくお願いいますm(- -)m

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