川上稔 『境界線上のホライゾンⅨ上』 他感想

 今回の分の更新です。

新刊
・川上稔     『境界線上のホライゾン Ⅸ上』(ライトノベル) ☆4
・柴田勝家    『クロニスタ 戦争人類学者』           ☆2.5

既刊
・伊藤計劃    『The Indifference Engine』           ☆4
・池上永一    『パガージマヌパナス わが島の話』      ☆4
・乾ルカ      『君の波が聞こえる』               ☆3
・樋口有介    『彼女はたぶん魔法を使う』           ☆3.5
・――       『初恋よ、さよならのキスをしよう』        ☆3
・有栖川有栖   『双頭の悪魔』                   ☆3.5
・佐藤亜紀    『バルタザールの遍歴』              ☆3
・石持浅海    『BG、あるいは死せるカイニス』          ☆3


感想

 『ホライゾンⅨ』
 やつら、とうとうヤリやがった…。 アクロバット○○○でしたが。
 それはさて置き、本編はとうとう本能寺突入まで来ました(実際の突入は次巻)。(作品中では並行して行われている)賤ヶ岳の戦いの行方とも気になるところ。10巻で終わるんでしょうか?
 それよりも主人公が着々と死亡フラグを積み上げていることが気になる(今回とか襲名先とか)w 

 『クロニスタ』
 前回簡単に触れましたが、結局あの予測のまま、微妙な感じでした。 帯の「『虐殺器官』の問いの果て」と紹介がありましたが、答えきれていないかと。人類学、民俗学的な知見も特にみられず、残念でした。 後編は特に唐突な展開、アイデアの利用がみられたのも残念。

 『インディファレンス・エンジン』
 短編集。 未読だったので。
 表題作の「Indifference Engine」「From The Nothing, With Love」が面白かった。それぞれ『虐殺器官』、『屍者の帝国』の原型となるような作品。長編作品の周辺理解の為にも読んでみるといいかもしれません。

 『わが島の話』
 今更ながら、沖縄感満載の作者さんのデビュー作。 その後の作品を予感させる要素満載で楽しめました。
 藤崎慎吾さんの作品もでしたが、沖縄が舞台の作品、割と好きです。 この作品は、沖縄を舞台にした『夜は短し恋せよ乙女』な雰囲気です。

 『君の波が聞こえる』
 青春ファンタジー(?)小説。迷い込んだ不思議な建物の中で大切なものに気づく成長物語でもある。途中参加の大学生がトリックスターとしていい味出しててよかった。 結末に若干の不満があるが、全体としてはよかった。

 『彼女は~』、『初恋よ~』
 ミステリー小説のシリーズもの、一巻と二巻。 はじめましての作家さんです。 和風ハードボイルドもの。 と言うか、別にそこまでハードボイルドじゃない。 美女とみれば口説かずにはいられない男が主人公なところぐらいが共通点?w
 ミステリーとしては探偵が試行錯誤しつつ真相に迫っていく、泥臭いタイプ。探偵視点でしか語られないので、特に気にはならない。 が、結末で出される真相が割と飛躍しているような感じも受ける。
 一巻のエピローグがアレだったうえに、二巻には彼女が登場しなかったのには何かあるんですかね…(続巻も刊行されていますがまだ購入していません)。
 『彼女はたぶん魔法を使う』の方がおススメ。

 『双頭の悪魔』
 久々の江神先輩シリーズもの。長編作にして、読者への挑戦が三回もある野心作でした。 隣接するが互いに行き来不可能なクローズドサークルで起こる殺人事件。と、これ以上ない舞台設定。 江神さんの身の上話が明かされるなど、サイドストーリーも見どころあり。

 『バルタザール~』
 1920音代後半のウィーンを舞台にした、一つの肉体を共有する双子バルタザールとメルヒオールの享楽と退廃の遍歴を描く作品(因みに、もう一人、カスパーは父親の名前)。 
 舞台設定と肉体を共有する精神の双子という設定が面白い。話としては、彼(ら)の退廃の遍歴物語のみなので語ることは特にない。カタルシスを感じるような冒険とか、世界を股に掛けた探検などはない。 個人的には第一部だけでよかった(全体は二部構成)。

 『BG、あるいは~』

 ミステリー作品。 人類が誕生時は女性で、後に選ばれた一部が男性化する世界で起こる暴行事件と引き続く連続殺人事件の犯人は?
 だいぶ色物じみた舞台設定ですが、中身はきちんと組み立てられた推理ものでした。上記の世界設定と犯行動機がうまく組み合わされていて、それほど設定が浮いていたりしなかったのは良かった。 単なる色物ではないですw


それではまたノシ
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