浦賀和宏『こわれもの』 (徳間文庫)

こわれもの (徳間文庫)こわれもの (徳間文庫)
(2013/05/02)
浦賀 和宏

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評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 婚約者の里美(さとみ)を突然の交通事故で失った漫画家の陣内龍二(じんないりゅうじ)は、衝撃のあまり連載中の自身の作品のヒロインを作中で死なせてしまう。人気作品の人気ヒロインであったこともあり、当然ファンからは罵倒の嵐を浴びる。しかしその中に、どうやってか里美の死を予言する内容の手紙があった。送り主の神崎美佐(かんざきみさ)とは何者なのか?本当に死を予知する能力を持っているのか。永遠に失われてしまった愛しい人への思いの果てに、陣内が辿りつく結末とは。

感想
 「浦賀さんの作品」でした。 いつものように独特の読後感を与えてくれます。
 ただ、今回はどんでん返しに重きが置かれているような感じがしました。

 今作は普通にミステリー
 『彼女のため生まれた』のような、気味の悪さのようなものはありませんでした。
 キモイ登場人物は出てきますがw


 筋としては、陣内のもとに届いた婚約者の死を予言したようなファンレターの謎と、その送り主に関しての謎が主です。もう一つの視点として、陣内作品の熱烈なファンというかマニアというかオタクくん視点が、サブとして置かれています。
 両者の視点は途中で混じり合い、物語の結末へと向かっていきます。

 サブ視点であるオタクくんが、これまた典型的ないわゆる「キモオタ」として造形されていて、とてもキモイですw
 どうしてこんなキャラクター付けにしたのか…。
 普通の熱烈なファンでよかったのでは、とか思ったり。
 浦賀さんはオタクに何か含むところでもあるのでしょうか(笑)


 本筋に戻しますと、相変わらず丁寧に伏線がはれている等、しっかりとした構成の作品でした。
 「あ、それがここでそう繋がるのか」と気付かされたりします。
 それ故にと言うか、途中で先の展開がある程度予測できてしまったりはします。それぐらい丁寧に書かれています。


 が、最後のどんでん返しは結構な大業でした。驚きが大きいと言うか、大仕掛けですね。

 「最後の1ページであなたは何を思いますか」

 と背表紙の「あらすじ」にありますが、最後の最後で考えさせてくれました。
 あの人はあの後どうしたのだろうか。
 色々想像させられます。幸せになれていればいいなと思いますが。
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