浦賀和宏『彼女のため生まれた』 (幻冬舎文庫)

彼女のため生まれた (幻冬舎文庫)彼女のため生まれた (幻冬舎文庫)
(2013/10/10)
浦賀 和宏

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評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 母親が高校時代の同級生に殺されるという事態に見舞われたフリーライターの桑原銀次郎(くわばらぎんじろう)。犯行後に自殺した犯人・渡部(わたべ)が残した遺書には、高校時代、銀次郎が犯した罪により自殺した女子生徒の恨みを晴らすためだと書かれていた。
 何故母は殺されなければならなかったのか。母の死と自身にかけられた身に覚えのない汚名を晴らすため奔走するぎんじろうを次々に襲う新たなる事実。真実は一体?

感想
 実はこれ、読んでから気付いたんですが、連作ものの二巻目に当たるみたいですね。一作目が別にあるようです。『彼女の血が溶けていく』だったかな。一作目を読んでいませんが(^_^;)
 一作目を読んでいなくとも十分話は分かるので特に苦にはなりませんでしたが。強いて言えば、主人公の銀次郎と元妻との間のあれこれについての予備知識が無くて読んでいて少し気になる程度です。それ以上の関わりは特にありませんでした。


 作品自体は、どんでん返しが続く目が離せないミステリー作品でした。ジェットコースターミステリーとでも言うんでしたか。次々に新しい事実が明かされ、主人公がそれに翻弄されていく作品です。
 実際、事件によって主人公は翻弄されているので、作品の内容にも会った作風だと言えるんじゃないでしょうか。

 ミステリーとして感想を書いていますが、この作品は結末まで読んでいくとホラーなんじゃないかと。
 犯人の動機が怖すぎます。
 シリアルキラー的な動機という訳ではなく、冷静な狂気とでも呼べるぞっとしない動機です。


 謎解きは主として、母親の死の謎と汚名を雪ぐことに費やされています。決して派手な連続殺人事件を扱ったような作品ではなく、その意味では華が無い作品です。
 派手な解決を求めている人にとっては、地味で面白みのない作品に写るかもしれません。
 ですが、じっくり一つの事件に腰を据えているので、より一層犯人の狂気を描き出すことができていると思います。


 「安藤シリーズ」の新刊をまだ読んでいないので、そちらも読んでみようかなと思います。 
 今度もなんだかすごそうですが(^_^;)
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