夢枕獏 『陰陽師 蛍火ノ巻』他感想…
それでは今回の分の紹介です。
新刊
・夢枕獏 『陰陽師 蛍火ノ巻』 ☆3.5
既刊
・神林長平 『だれの息子でもない』 ☆4
・川崎草志 『長い腕』 ☆3
・―― 『呪い唄 長い腕Ⅱ』 ☆3
・倉橋由美子 『パルタイ』 ☆3.5
・佐々木丸美 『花嫁人形』 ☆4
・大倉崇裕 『福家警部補の報告』 ☆4
・―― 『福家警部補の再訪』 ☆4
・道尾秀介 『花と流れ星』 ☆3
・ギャリコ 『スノーグース』 ☆4
感想
『陰陽師』
14巻目です。 今回は道摩法師が活躍してました。彼がメインの話が3話もw どれも面白かった。「山神の贄」の法師が良い人でちょっと面白かった。
安吾に寄せた「花の下に立つ女」などもあり、いつもと若干毛色の違う感じの巻だったが、それがよかったかな。
『だれの息子でもない』
初の講談社からの出版作だそうで、若干びっくり。あんなに作品が多いのに、大体早川からなんですねぇ。
SF。 故人のネットアバターの消去を仕事としている主人公のもとに、死んだ親父のアバターが現れて…。とよくある感じの出だしですが、内容は神林節全開と言った感じです。「ヒト」、「機械」、「言葉」、「意識」をキーワードに縦横無尽に暴れてくれております。初レーベルだからか、文体も優しく読みやすい。
『長い腕』、『呪い唄』
横溝正史ミステリ大賞受賞作。
現代の田舎を舞台にしつつも、それこそ横溝的世界観で事件を描き出している作品。『呪い唄』は正当続編。 あの執念というか怨念は、ミステリーというかもはやホラーかもw
『長い腕』の終盤で、世界というか主人公の思い込みが鮮やかに反転するところは見事でした。
『パルタイ』
短編集。 「パルタイ」、「貝のなか」、「密告」が面白かった。
ただ、安保闘争、学生運動、日本赤軍といった、60’~80’ぐらいの社会情勢を頭に入れて置いたり、気に留めておいた方がこの作品の皮肉などを楽しめるかと。あとサルトルとか。 知識はなくとも楽しめますが(楽しめました)。
『花嫁人形』
四部作第三作。 3人のいとこたち最後の一人、昭菜の物語。 前作で「敵地に置かれた子」として紹介されていたが、実は3人の中で一番幸せだったのではないか疑惑が。とうとう3人の人生が交差し始めましたが、どういった結末になるのでしょうか。 早く読みたいような、読み終わりたくないような気持ちですね。
奈津子、どこにでも出てきて常に嫌なやつとかある意味凄い…。
『福家警部補の報告』、『福家警部補の再訪』
シリーズ第二弾と第三弾。
今回も福家警部補はキレッキレでした。そりゃ「あんなんに狙われてた、犯人もたまらんで」と言われますよ。 そしてシリーズを追うごとに混迷の度を深める福家警部補の人物像。漫才が好きで、アクションヒーローが好きで、漫画が好きで、ヤーさんに貸しがあるとか、どんな人間なのかw しかも好きなものの知識が凄い、オタク。
『花と流れ星』
真備シリーズ短編集。 シリーズの接戦すの詰まった作品集かと。 「流れ星の作り方」、「オディ&デコ」が、個人的には面白かった。
『スノーグース』
大人のための童話。 表題作の「スノーグース」他、「小さな軌跡、「ルドミーラ」を収録した短編集。
どれも面白いのですが、中でも表題作の「スノーグース」はおススメ。 孤独な男ラヤダーと少女フリースとの心温まるが、少し悲しい物語。
今回はこんなところです。 『妖怪アパートの幽雅な日常』を全巻読み返したりしていたもので、若干少なめです。 毎回るり子さんの賄が食べたくなる…。
それではまたノシ
新刊
・夢枕獏 『陰陽師 蛍火ノ巻』 ☆3.5
既刊
・神林長平 『だれの息子でもない』 ☆4
・川崎草志 『長い腕』 ☆3
・―― 『呪い唄 長い腕Ⅱ』 ☆3
・倉橋由美子 『パルタイ』 ☆3.5
・佐々木丸美 『花嫁人形』 ☆4
・大倉崇裕 『福家警部補の報告』 ☆4
・―― 『福家警部補の再訪』 ☆4
・道尾秀介 『花と流れ星』 ☆3
・ギャリコ 『スノーグース』 ☆4
感想
『陰陽師』
14巻目です。 今回は道摩法師が活躍してました。彼がメインの話が3話もw どれも面白かった。「山神の贄」の法師が良い人でちょっと面白かった。
安吾に寄せた「花の下に立つ女」などもあり、いつもと若干毛色の違う感じの巻だったが、それがよかったかな。
『だれの息子でもない』
初の講談社からの出版作だそうで、若干びっくり。あんなに作品が多いのに、大体早川からなんですねぇ。
SF。 故人のネットアバターの消去を仕事としている主人公のもとに、死んだ親父のアバターが現れて…。とよくある感じの出だしですが、内容は神林節全開と言った感じです。「ヒト」、「機械」、「言葉」、「意識」をキーワードに縦横無尽に暴れてくれております。初レーベルだからか、文体も優しく読みやすい。
『長い腕』、『呪い唄』
横溝正史ミステリ大賞受賞作。
現代の田舎を舞台にしつつも、それこそ横溝的世界観で事件を描き出している作品。『呪い唄』は正当続編。 あの執念というか怨念は、ミステリーというかもはやホラーかもw
『長い腕』の終盤で、世界というか主人公の思い込みが鮮やかに反転するところは見事でした。
『パルタイ』
短編集。 「パルタイ」、「貝のなか」、「密告」が面白かった。
ただ、安保闘争、学生運動、日本赤軍といった、60’~80’ぐらいの社会情勢を頭に入れて置いたり、気に留めておいた方がこの作品の皮肉などを楽しめるかと。あとサルトルとか。 知識はなくとも楽しめますが(楽しめました)。
『花嫁人形』
四部作第三作。 3人のいとこたち最後の一人、昭菜の物語。 前作で「敵地に置かれた子」として紹介されていたが、実は3人の中で一番幸せだったのではないか疑惑が。とうとう3人の人生が交差し始めましたが、どういった結末になるのでしょうか。 早く読みたいような、読み終わりたくないような気持ちですね。
奈津子、どこにでも出てきて常に嫌なやつとかある意味凄い…。
『福家警部補の報告』、『福家警部補の再訪』
シリーズ第二弾と第三弾。
今回も福家警部補はキレッキレでした。そりゃ「あんなんに狙われてた、犯人もたまらんで」と言われますよ。 そしてシリーズを追うごとに混迷の度を深める福家警部補の人物像。漫才が好きで、アクションヒーローが好きで、漫画が好きで、ヤーさんに貸しがあるとか、どんな人間なのかw しかも好きなものの知識が凄い、オタク。
『花と流れ星』
真備シリーズ短編集。 シリーズの接戦すの詰まった作品集かと。 「流れ星の作り方」、「オディ&デコ」が、個人的には面白かった。
『スノーグース』
大人のための童話。 表題作の「スノーグース」他、「小さな軌跡、「ルドミーラ」を収録した短編集。
どれも面白いのですが、中でも表題作の「スノーグース」はおススメ。 孤独な男ラヤダーと少女フリースとの心温まるが、少し悲しい物語。
今回はこんなところです。 『妖怪アパートの幽雅な日常』を全巻読み返したりしていたもので、若干少なめです。 毎回るり子さんの賄が食べたくなる…。
それではまたノシ
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