有栖川有栖 『江神二郎の洞察』他

 今回の分の紹介です。 今回は新刊は一冊です|д゚) それではどうぞ。

新刊
・有栖川有栖     『江神二郎の洞察』         ☆4

感想
・佐々木丸美     『雪の断章』             ☆4.5
・――          『忘れな草』             ☆4.5
・山尾悠子       『ラピスラズリ』            ☆4
・萩尾望都       『トーマの心臓』           ☆4.5
・大倉崇裕       『福家警部補の挨拶』        ☆4
・北村薫        『紙魚家崩壊 九つの謎』     ☆3.5
・――         『謎物語』               ☆3.5
・――         『覆面作家の愛の歌』        ☆3.5
・――         『覆面作家の夢の家』        ☆3.5
・泡坂妻夫      『11枚のトランプ』           ☆3.5
・梨木香歩      『家守綺譚』              ☆4
・玄侑宋久      『中陰の花』              ☆4
・ポー, E. A.      『モルグ街の殺人・黄金虫』     ☆3.5
・カー, ディクスン   『夜歩く』                ☆3.5


感想

『江上二郎の洞察』
 「江上さんシリーズ」初の短編集。収録内容は、作中の時系列順に、学生アリスの入部から翌年のマリアの入部までの約一年間の出来事を描いたもの。『月光ゲーム』以前から『孤島パズル』までの間ということになります。
 EMCの面々の活躍も楽しめ、作品間の隙間うめもされている良い短編集でした。

『雪の断章』、『忘れな草』
 すごかった。読みだしたら止まらず、最後まで一気に読んだ。 孤児を主人公に据えた、『シンデレラ』タイプの物語ですが、侮るなかれ、物語の力、ヒロインの魅力が凄いのです。グイグイ作品世界に引き込まれます
 4巻もののシリーズで、『花嫁人形』、『風花の里』と既に購入済み。一巻ごとに個々の話は完結していますが、シリーズを通して徐々に明らかになっていく作品世界の謎もこの作品の魅力の一つです。
 少女小説風味かもしれませんが、未読の方はぜひ読んでみてください。

『ラピスラズリ』

 冬の間眠り続けなければならない「冬眠者」をめぐる幻想小説。 冬眠者、ゴースト、使用人、人形。 豊かなイメージで紡ぐ、春の眼覚めの物語。 個人的には冬眠の途中で目覚めてしまった少女とゴースト出会いを描く「閑日」が好き。

『トーマの心臓』(コミックス、小学館文庫)
 「これが僕の愛、これが僕の心臓の音」。不思議な遺書を残して死んだ少年トーマ。 彼の死をめぐり展開される、少年たちの愛と試練の物語。 傑作。 少女漫画ですが、男性も読むべし。 読まないなんてもったいない。

『福家警部補の挨拶』
 倒叙ミステリー作品。つまり「刑事コロンボ」「古畑任三郎」風。かつてドラマ化もされたのでご存知の方も多いかもしれません。
 今更ながら原作に手を出しましたが、これが面白かった。 コロンボ、古畑と同じく、そうは見えない福家警部補の切れ味鋭い推理の魅力で読ませます。

『紙魚家崩壊』、『謎物語』

 『紙魚家』は、ノンシリーズのミステリー短編集。『世にも奇妙な物語』風の「俺の席」、童話『カチカチ山』をミステリー仕立てにしたが「新釈おとぎばなし」おススメ。特に後者のブラックな感じが最高でした。
 『謎物語』は、日常の中の謎=ミステリーについて縦横無尽に語るエッセイ。

『覆面作家の愛の歌』、『覆面作家の夢の家』
 「覆面作家シリーズ」の完結巻。 「外弁慶」なお嬢様作家と編集者くんのお話は、コミカルだけどしっかりしたミステリーで面白く読んでいたので、終わってしまうのが残念です。 が、二人+αの関係も完成したのでいいか。

『11枚のトランプ』

 奇術をモチーフにした著者の代表作の一つ。 作品内小説『11枚のトランプ』になぞらえた事件が起こる。
 ミステリーのトリックもですが、作品内で登場するマジックの数々もまた作品の眼目で、マジックを追っているだけでも楽しい。細やかに張り巡らされた伏線に脱帽。

『家守綺譚』
 新米精神労働者と家の不思議な交流を描くファンタジックな作品。 香月日輪とか好きな人にはおススメ。
 不思議な雰囲気を持つ家と、そこにやってくる不思議な者どもとの交流が見もの。香月さんのような毒はないw

『中陰の花』
 生と死を仏教的な独自の視点で描いて、芥川賞を受賞した作品。 優れて物語的でありながら、しっかりと作者の仏教観というか、死生観が伝わってくる。決して説教臭くはなく、ある夫婦の再生物語としても楽しめる。

『モルグ街の殺人・黄金虫』

 「モルグ街の殺人」が読みたくて買った本。面白半分に語られることも多い気がする「モルグ街」ですが、読んでみるとしっかりした作品でした(トリック除くw)。
 他の併録作は、「盗まれた手紙」、「群衆の人」、「お前が犯人だ」、「ホップフロッグ」。表題作は除くと、「お前が犯人だ」、「ホップフロッグ」が面白かった

『夜歩く』
 ミステリー。 秀逸なトリックが光る有名作
 カーの作品はあまり読んでいないので、とりあえずは有名どころを抑えていく予定です。この作品は前知識がほぼなく読んだのですが、密室殺人のトリックがよかった。 あれやこれやの仕掛けを弄した物理トリックとは違う、潔さを感じましたw


 駆け足の紹介になりましたが、今回はこんなところです。
 佐々木丸美にハマった今回でした。
 次回も佐々木丸美ですw

 それではまたノシ
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