柴田勝家 『ニルヤの島』 他感想

 先週、鼻風邪をひきまして、やる気等々がごっそり奪われ、本が読めていませんでした(*'▽')
 そんなこんなで、遅めの更新と相成りました。すみません。
 
 ところで、『君の名は。』を見に行ったのですが最高でしたね。何気に久々(数年ぶり)に、封切り日に映画館に行ってまで見ましたw 従来の作品よりもエンタメ要素が強く出ていたので、従来のファンの方々の中では好き嫌いが分かれそうですが……、個人的には大好きです。おススメ。


新刊
・柴田勝家        『ニルヤの島』          ☆3
・森博嗣          『赤目姫の潮解』        ☆3.5
・七尾与史        『バリ3探偵圏内ちゃん』    ☆3

・あざの耕平       『東京レイヴンズ Ex.4』    ☆3.5
・新川直司        『四月は君の嘘 Coda』    ☆3
・此ノ木よしる      『変女 5』             ☆3

既刊
・伊藤計劃        『伊藤計劃記録Ⅰ』       ☆3.5
・――           『伊藤計劃記録Ⅱ』       ☆3.5
・森博嗣          『MORILOG ACADEMY 1』   ☆3.5
・米澤穂信        『さよなら妖精』          ☆3.5
・有栖川有栖       『女王国の城 上・下』      ☆3.5
・A. べスター       『虎よ、虎よ!』           ☆3.5


感想

 『ニルヤの島』
 SF。 技術の進展により「死後の世界」が喪失した世界での、信仰と死をめぐるお話。世界観、ガジェット、構成などは良かったのですが、最終的に提示される「死後の世界なき世界における死」にまつわる言説がどうにも貧弱というか、インパクトに欠けるきらいが。と言うか、一種回って元に戻っただけでは…。それならば、野崎まど『KNOW』のように匂わせるだけにして具体的に語らない方がまだよかったような…。 でもそうすると『クロニスタ』みたくなるのか……、痛し痒し

 『赤目姫~』
 「百年シリーズ」最終巻、なのですが、冒頭から見知らぬ世界に連れていかれますw 唐突すぎて追いかけるのは大変ですが、確かにシリーズの要素を備えています。 ただ、個人的には従来のままで終わって欲しかったかな。「四季シリーズ」の『冬』のような感じでした。

 『圏内ちゃん』
 今回は「鬼女ミイラ事件」でした。話はいつものパターンでしたが、新キャラ(?)のツッコみが面白かった。何やら次回作で、圏内ちゃんの過去に迫るよ~と言う盛大な前振りがありましたので楽しみにしておきますw

 『レイヴンズ Ex.4』
 短編集。 と言うか、中編2編と小編10編と言ったところ。大友先生と鈴鹿がの扱いが大きくなっている十二神将のお話。ぶっちゃけ他はおまけ。 大床先生は、導師と遭遇時の事件。鈴鹿は、本編1巻の前日譚と言うか、あの事件を起こす前のアレコレのお話。

 『四月は君の嘘』
 DVDの特典なんかになっていた外伝集。「秘密結社KKE」「夏のなごり」の二編が良かった。「秘密結社~」は、井川絵見のお話。「夏のなごり」は宮園かをりの家族視点の回想。

 『変女』
 変な女子高校生ヒロインを巡るラブコメディ(?)。 語ることは特にありませんw

 『伊藤計劃記録 Ⅰ・Ⅱ』
 『虐殺器官』、『ハーモニー』の作者さんによる個人ブログで語られた、映画、ゲーム批評、作家以後のインタビューなどの集成。映画に対する深い洞察が非常に面白い。

 『モリログ~』
 ブログに掲載されていた日記(2005/10~12の分)を文庫化したもの。 とは言っても日記と言う名の雑記ではなく、エッセイ集の趣。ハッとしたり、森先生のお茶目ぶりにほっこりしたりできますw

 『さよなら妖精』
 異国の少女との出会いから始まるミステリー。 とは言え、日常の謎がメインで、不思議の国や魔境・秘境に迷い込んだりはしません。雰囲気は『氷菓』など他の学園ミステリーとほぼ一緒。
 終盤の展開は、賛否が分かれそうですね。個人的には、もう一人のヒロイン・太刀洗万智の魅力を惹き立てるのに成功しているという点ではいいと思います。もちろんハッピーエンドの方がいいのですが…。

 『女王国の城 上・下』
 長かった(;^ω^) われらが江神さんの突然の失踪から始まる長い事件でした。 が、読み終わってみると、話は長いのに不必要な描写と言うかシーンがないことに驚きます。流石ですねぇ。
 作品中では人類協会の会員たちの強情さにイライラすることもありましたが、これもまた現代社会で本格ものを成立させるための苦労なんでしょうね。一種のクローズドサークルを成立させるための。そのための言い分も用意してあるところも流石でしたw
 個人的には、前作『双頭の悪魔』の方が好きです。

 『虎よ、虎よ!』
 有名SF作品。 終盤の恐るべき展開とあるページに唖然としましたw ネットで話題になる例の唖然とする一連のラノベの表現の元祖がここにいたとは…。
 最終盤で達成されたフォイルの「復讐」を見て、『攻殻機動隊S.A.C. 2nd GIG』の最終話、クゼの救済と復讐の話を思い出しました(ついでにバトーさんの「素子~!」もw)。両者ともに展開が唐突で、びっくりしたところも似てますね。 
 全体の話としては、単純な復讐譚と言うよりもフォイルの変容の物語という位置づけの方がしっくりきます。



 『赤目姫の潮解』が、昨日丁度読み終わりそうだったので今日の更新になりました。
 『伊藤計劃記録』、伊藤さんを知らなくても映画好きの方なんかにはお勧めです。と言うか、こういう批評めいたことをやっている人間は目を通すといいかもしれません。自己を顧みるという意味でも。割と耳が痛いですから。

 最後になりますが、もう一度。『君の名は。』、面白いですよ~。小説版を読んだからいいやと言う人も、動きが付くとやっぱり違うので一度は見ることをお勧めします。
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