ツカサ 『ノノノ・ワールドエンド』 他感想

 今回の分の紹介です。

新刊
・ツカサ        『ノノノ・ワールドエンド』          ☆3.5
・ヤマグチノボル   『ゼロの使い魔 21』            ☆4

・円城塔        『Boy's Surface』              ☆3
・鮎川哲也       『リラ荘殺人事件』             ☆3.5
・有栖川有栖     『妃は船を沈める』             ☆3.5
・藤崎慎吾       『ハイドゥナン 上・下』           ☆3.5



感想
 『ノノノ~』
 世界の終わりで出会った二人の少女の終末の物語
 シリアスになりすぎず、軽く終わりもせずわりといい塩梅の作品だったと思います。二人の世界だけじゃなく、もう少し広い視点なんかがあっても面白かったかもしれませんが。 表紙からうかがえるほど百合っぽくありません。
 ラノベ畑の作家さんらしく、若干ライトノベルっぽい仕上がり(作品が稚拙だとかいう訳ではないので悪しからず。良くも悪くも少々ライト)。

 『ゼロの使い魔21』ラノベ
 ヤマグチさんが亡くなられてから、3年。5年ぶりの新刊です。 とても懐かしいですね。懐かしさのあまり購入。
 中身は、別の作家さんが書かれたとは思えないほどの出来で、気にすらなりませんでした。「あ~、そうそう」と思い出しながら読みました。「レモンちゃん」とか懐かしいですねぇ…。
 副題にある「六千年の真実」はまだ明かされ切ってないので、種明かしが気になります。最終巻、どんな盛り上がりを見せてくれるんでしょうか。楽しみです。

 『Boy's Surface』

 4つの短編を収めた短編集。「数理的恋愛小説集」らしい(あとがきより)。 相変わらず、よくわからない言い回しをする独特の文体ですね…。今作は、前作ほど面白いと思えなかった。
 
 『リラ荘殺人事件』

 連続殺人事件物の名作、らしいので読んでみた。 この種の事件を扱う場合、確かにこのトリックを避けて通れないですよね。
 犯人の行動が割とずさん・場当たり的な部分が大きいのが玉に瑕かもしれませんが、面白かったです。個人的にはどうにも登場人物たちの名前が気になりました(;^ω^)

 『妃は船を沈める』
 火村シリーズ。「猿の手」をモチーフとした中編と、その後日譚ともいうべき中編を合わせた長編。 作者と北村薫さんとの間であったという、「猿の手論議」が面白い。そんな読み方をしますかと驚きますw
 全体としては、ホラーでもなく純粋な謎解きミステリーですのでご安心を。火村英夫の名推理が楽しめます(特に後編)。

 『ハイドゥナン』
 ハードSF作品。2000枚を超える大作。 沖縄、南西諸島を舞台としたSF/ディザスター小説です。小松左京『日本沈没』の、南西諸島版と言うと分かりやすいかもしれません。 池上永一『レキオス』の雰囲気も感じさせますね。
 あと面白いのが、エウロパと言う木星の衛星での生命探査の話が本編に絡んでくるところですかね。地表でワタワタしている一方で、空の彼方での話がくっついてくる。そのバランスが面白いです。
 まだ読み終えてはいないので、この先が楽しみです。


 『ガリバー』は、お休み中w
 『死霊』は3巻に突入しましたが、まだ読書中です。面白い。
 『ガンダムUC』は、3巻まで読了。4巻からは「パラオ攻略戦」に入ります。
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朝倉卓弥 『四日間の奇蹟』 他感想

 いつもより早めの更新です。


・朝倉卓弥        『四日間の奇蹟』             ☆3
・倉阪鬼一郎       『ひだり』                  ☆2.5
・堀辰雄          『風立ちぬ』                ☆3.5
・江戸川乱歩       『江戸川乱歩傑作選』          ☆4
・二階堂黎人       『聖アウスラ修道院の惨劇』       ☆3.5
・殊能将之         『美濃牛』                 ☆3.5
・霧舎巧          『マリオネット園』             ☆2.5
・浦賀和宏         『上手なミステリの書き方教えます』  ☆2

・福井晴敏         『ガンダムUC ユニコーンの日 1・2』        ☆3.5



感想
 『四日間~』
 「このミス」文庫から出ていますが、ミステリーではなくファンタジー
 『癒しと再生、感動の物語』と銘打たれていますが、個人的にはそれほどでもなかった。感動よりも結末が腑に落ちない感じが強い。ただ、作品の出来はすごい。

 『ひだり』
 久々にホラー作品。「ひだり」が忌まれている地方都市で巻き起こる恐怖の連鎖と新たな惨劇。が、怖さがない。主人公が怖い目に合っていないせいか、怖さを感じられない。終盤は胸糞が悪くなるうえに、理不尽すぎてホラーとしての面白みに欠けるかと。

 『風立ちぬ』(角川文庫版)
 サナトリウム文学の名作。次第に弱りゆく恋人、その死を見つめながらも日々の生活の中に幸せを見つける。心の機微が透明な文体で克明に描かれている。タイトルの『風立ちぬ』『美しい村』がおススメ。
 『風立ちぬ』、『美しい村』、『麦藁帽子』、『旅の絵』、『鶏料理』収録。

 『江戸川乱歩傑作選』(新潮文庫版)
 乱歩作品は、何気に初めて。流石、日本の推理作家の父と呼ばれるだけあって面白い。これが大正・昭和時代に書かれたとは信じられないぐらいの面白さ。
 『二銭銅貨』、『二廃人』、『D坂の殺人事件』、『心理試験』、『赤い部屋』、『屋根裏の散歩者』、『人間椅子』、、『鏡地獄』、『芋虫』を収録。 どれもおススメながら、個人的には『二銭銅貨』、『D坂の殺人事件』が好きだった。

 『聖アウスラ修道院~』
 前回読んだ『地獄の奇術師』が面白かったので続編を購入。作品の雰囲気が好きですね。様々ちりばめられたガジェットがほとんど無理なく組み合わされているのもいい。

 『美濃牛』
 ブックオフで『ハサミ男』を探していて見つからなかったが、こちらがあったので購入。
 内容は正統派の見立て殺人事件もの(歌や伝承の記事に似せた殺人事件が起こるというもの)。推理そのものも面白かったが、何より探偵が一癖も二癖もあるようなとんだ食わせ物だったのがいい

 『マリオネット園』
 今作のテーマは、フーダニット(犯人当て)もの。 大体の事件の構造(現場の構造)が似通っている気がします……。

 『上手な~』
 108円で購入も、その半額でもいいと思った。 一生を読んで最終章を読めばいい。その途中は…。ただ気持ち悪い小説

 『ガンダムUC』
 福井晴敏さんによる小説版です。ガンダムというか、下敷きになっている『機動戦士ガンダム』、『逆襲のシャア』を知らないので、時折知らないことがありますが、面白く読んでます。 人間ドラマがアツイ


 あと『ガリバー旅行記』読んでます。まだリリパット(小人の国)と巨人の国が終わったぐらい。次はラピュタ他。社会風刺は置いておいても、物語として普通に面白い。

J.P.ホーガン 『星を継ぐもの』 他感想

 今回の分の紹介です。

・J.P.ホーガン     『星を継ぐもの』             ☆4
・遠藤周作       『白い人・黄色い人』          ☆3
・北杜夫        『どくとるマンボウ航海記』       ☆3.5
・霧舎巧        『ラグナロク洞』              ☆3
・浦賀和宏       『頭蓋骨の中の楽園』         ☆3
・二階堂黎人     『地獄の奇術師』             ☆3.5
・竹本健治       『新装版 匣の中の失楽』       ☆3.5
・埴谷雄高       『死霊 Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ』            ☆4

・河野裕        『サクラダリセット 1∼7』         ☆4


感想
 『星を継ぐもの』
 SFの名作。月面で発見された5万年前の死体をめぐって展開されるハードSF作品。ストーリーよりアイデアで読ませるタイプの作品。次々に展開されるわくわくするようなアイデアの奔流が面白い(アイデア自体の妥当性などはともかくも(;^ω^))。

 『白い人・黄色い人』
 キリスト教のヨーロッパ的信仰と日本的信仰を浮き彫りにする。「白い人」は芥川賞受賞作。後に『沈黙』、『海と毒薬』で展開される主題が準備されている気がする。

 『どくとるマンボウ~』
 ご存知「どくとるマンボウシリーズ」の嚆矢。自身の体験をもとにした旅行記。 軽妙洒脱な文体で楽しませ、毒もて日本と海外の文化を語る。

 『ラグナロク洞』
 シリーズ追っかけ。個人的には今作が一番探偵と物語のバランスが良かったかと。今回はクローズドサークルもの。
 米澤穂信『インシテミル』を思い出した。ダイイングメッセージ講義にまつわる彼是は、微妙(講義自体は割と面白かったが)。

 『頭蓋骨~』
 安藤シリーズ。終盤に至るまではミステリーとして楽しめたが、最終盤での一幕が……。ミステリー部分は楽しめる。

 『地獄の奇術師』
 ミステリー。 舞台、登場人物、推理、どれも面白かった。他の作品も気になる。
 本書序盤でエグイ犯行場面が描かれているので注意。

 『匣の中の失楽』
 日本4大奇書の一角。これで『ドグラ・マグラ』以外は制覇(他は『黒死館殺人事件』、『虚無への供物』)。『ドグラ・マグラ』はだいぶ前に途中で挫折(;^ω^)
 本書は、よくもここまで複雑な構成のものを書いたなと感心しました。アンチミステリーでありながらミステリーとしても楽しめます。他の奇書と同じく衒学趣味に満ちているが、語るに堕していないので楽しめる。

 『死霊』
 これまた傑作として名高い有名作。「虚体」、「究極の革命」、「存在の秘密」をめぐって展開される、自己意識・自己認識をめぐる思考の書。
 まだ序盤、3章分しか読み終えていないが、議論が独特で面白い。ただ、いかんせん議論が難解なので読むのが大変。

 『サクラダリセット』
 以前紹介した『さよなら群青』などの作者さんのデビュー作。ラノベ。
 全部は読んでいなかったので、今更ながら購入。
 面白かった。「階段島シリーズ」が好きな方は、楽しめると思います。こちらの方は閉じこもっていないので、登場人物たちに動きがあるのでその分面白いかも。
 個人的には菫には幸せになって欲しかったけれども…。


 今回はこんなところです。

太田詩織 『櫻子さん~ 狼の時間』 他感想

 前回更新から少し間が開いてしまって、スミマセン。
 それでは今回の分の紹介です。

新刊
・太田詩織  『櫻子さんの足元には死体が埋まっている 狼の時間』     ☆2.5
・森博嗣    『魔法の色を知っているか?』                     ☆3
・藤間千歳  『θ 11番ホームの妖精 アクアリウムの人魚たち』       ☆3.5

小説
・野尻抱介   『沈黙のフライバイ』      ☆3.5
・石持浅海   『扉は閉ざされたまま』    ☆2.5
・島田荘司   『眩暈』              ☆3

・スティーヴンソン  『ジーキル博士とハイド氏』  ☆3
・ヴェルヌ       『十五少年漂流記』      ☆3.5
・泉鏡花        『高野聖・眉かくしの霊』    ☆3.5

エッセイ他
・梅原猛       『隠された十字架 法隆寺論』  ☆3.5



感想
 『櫻子さん~』
 今回は中編一本、小編一本の構成。
 個人的には小編は良かった。中編は白々しさというか、嘘くささが気になる。そして、さっさと奴を片付けて欲しい。

 『魔法の色~』
 新シリーズ第二弾。
 今回は前回よりも近未来的というか、SFモノっぽくなっていますね。ただ着地点が不鮮明(シリーズを前提としているせいか)なので、単品としては少々物足りない感じです。

 『θ~』
 やっと出ました新刊。お待ちしておりました。 個人的には待った甲斐があったかと(丸一年待ち?)。
 中編二編構成でしたが、個人的には二本目「ツバクラメと~」が好きでした。『スワロウテイル』シリーズに繋がるようなお話だったので、その点でも楽しめました。一応言っておくと、前シリーズを未読でも楽しめます。

 『沈黙のフライバイ』
 ハードSF作品で、短編集です。
 タイトルにもなっている「沈黙のフライバイ」「大風呂敷と蜘蛛の糸」が好きです。手を伸ばしたその先にある、ありえそうな未来像という点でも楽しめるかと。

 『扉は~』
 サスペンス・ミステリー。頭脳戦というか、心理戦のやり取りを楽しむ作品。犯人の動機と、ヒロインの行動が謎。その論理が理解はできても賛同はできない。

 『眩暈』
 読み忘れ。ミステリー。
 虚と実、時間と空間が入り乱れてまさに眩暈を起こしそうです。こうしたオーソドックスな作品の方が好き。

 『ジーキル博士とハイド氏』、『十五少年漂流記』、『高野聖・眉かくしの霊』
 有名作・名作たち。
 『十五少年~』は、冒険小説としてとても面白い。彼らの知恵と勇気に拍手。
 泉鏡花の怪しい作品世界は、いいですね。『草迷宮』を捜し中。

 『隠された十字架』
 梅原先生の本は初めて。「法隆寺とはどんな寺か」を考えるエッセイ。
 緻密な推論と、広範な資料・研究の利用によって、説得力を持った面白い論考になっています。学会では相手にされなかったとのことのようですが、歴史読み物としても、歴史ミステリーとしても面白いです。


 今回はこんな感じです。
 他には池田清彦『新しい環境問題の教科書』が面白かった。目から鱗の環境問題論。
プロフィール

ゆーいち

Author:ゆーいち
ゆーいちです。

このブログでは特にジャンルを絞らず、自分が読んだ作品の感想を書いていこうと思います。
記事中の作品についての評価は、おススメ度と見てください。

出来るだけ週一程度のペースで更新していきたいと思います。

よろしくお願いいますm(- -)m

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