川上稔 『境界線上のホライゾン (8)中』 (電撃文庫)

GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン (8)中 (電撃文庫)GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン (8)中 (電撃文庫)
(2015/04/10)
川上稔

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評価(☆5が満点)
☆4

あらすじ
「――本能寺の変が終了するまで、あの場所には、近づかないで頂きたい」
 P.A.Odaの重要人物、森・蘭丸が現れ、武蔵の介入を制止してきた。森・蘭丸は、武蔵が京に近づくことによって、「戦闘とは別の理由」で皆に害がなされる恐れがあるというのだが……。
 その一方で、羽柴へのいやがらせ行為、もとい武蔵の関東出入りに関する、羽柴と武蔵の間での首脳会議が幕を上げる。 武蔵副会長、本多・正純が繰り出した先制攻撃に対して、羽柴側、羽柴・藤吉郎と竹中・半兵衛はどう応じるのか?
 歴史再現のターニングポイント、本能寺の変が間近に迫り、動き出した戦国各国。それぞれの最善手に向けて、交渉線が火花を散らす、第八巻中巻。

感想
 上巻に引き続き、羽柴方へのいやがらせの巻です。

 それに加えて、作品内では夏休みということもあり、それに見合った各種行事も展開されていますよ~。
 サービスショットもありの水着回ですw
 カラーに、アデーレとはこれいかに。 貧○をサービス? ただ同じ枠とは言え、正純のカットはモノクロだけど良かったです。


 武蔵以外の各国、特に前回敗戦した羽柴側の連中の様子も見られ、彼らの雌伏の様子もあり、いよいよ本能寺が近い感じが見られます。
 とは言え、今回は夏休み中(歴史再現の禁止期間)ということで根回し期間で、派手な動きはありませんが、次回の派手な動きに向けての準備期間と見ればそれはそれで楽しいものです。

 下巻ではいよいよ、明智との対面が実現するのかな?
 てか、あの人と明智・光秀との関係はどうしてなのかしら。 あの人の相方は分かるんだけども。
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濱田浩輔 『はねバド!(5)』 (アフタヌーンKC)

はねバド!(5) (アフタヌーンKC)はねバド!(5) (アフタヌーンKC)
(2015/04/07)
濱田 浩輔

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評価(☆5が満点)
☆4

あらすじ(1巻のものです)
 母校、県立北小町高校バドミントン部のコーチになった立花健太郎(たちばな・けんたろう)は、部員数が足りず団体戦にも出場できない部を立て直せないかと悩んでいた。
 現在の部員は、荒垣なぎさ(あらがき・なぎさ)、泉理子(いずみ・りこ)、海老名悠(えびな・ゆう)、伊勢原空(いせはら・そら)の4名(+男子が二人)。試合、そして普段の練習のためにも、新入部員の獲得が急務。
 そんな中、校庭の大木を軽々と駆け上がる一年生、羽咲綾乃(はねさき・あやの)に出会う。彼女に才能を感じた健太郎は、ぜひとも入部してもらうために全力でバドミントン部に勧誘する。しかし、なんと…彼女はバドミントンが大嫌いで…。


感想
 女の子が可愛いです(笑)
 そして何より、絵が上手い。 そのため、女の子たちの可愛さにさらに磨きがかかっています。
 あと、バドミントンをメインにした作品というのも珍しいと思います。
 

 序盤、というか1巻のはじめの方は、スポーツコメディタッチの作風でしたが、回を追うにつれて真面目なスポーツ漫画になりつつあります。 というか、なっています。
 作者、綾乃の喋りが常に小声っていう設定忘れてるんじゃないかなとか思ったりw

 とは言え、真面目トーンになったからといって作品が面白くなくなった訳では全くありません。 女の子の可愛さに、スポ魂の熱さが加わったと思ってもらえばいいと思います。 試合のシーンにも動きと迫力があります。

 最新刊では、IH予選の県大会決勝でチームメイトと優勝を争うという、胸熱展開になっています。
 どっちが勝つんでしょうか。
 リベンジを達成して欲しいような、圧倒して欲しいような。

 個人的には、フレ女の部長さんが好きです。


 今作では、前作『パジャマな彼女』のような駆け足展開にはならないようにして欲しいと思います。
パジャマな彼女。 1 (ジャンプコミックス)パジャマな彼女。 1 (ジャンプコミックス)
(2012/06/04)
濱田 浩輔

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はねバド! (1) (アフタヌーンKC)はねバド! (1) (アフタヌーンKC)
(2013/10/07)
濱田 浩輔

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飛浩隆 『グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉』 (ハヤカワ文庫JA)

グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)
(2006/09)
飛 浩隆

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評価(☆5が満点)
☆4

あらすじ
 仮想リゾート《数値海岸》(コスタ・デル・ヌメロ)の一区画、「夏の区界」。南欧の港町を模したそこでは、ゲストである人間の訪問が絶えてから1000年が経過していた。取り残されたAIたちは、人間不在の中、永遠の夏を過ごしていた。
 しかし、その「永遠」は突如終焉の時を迎える。謎の存在「蜘蛛」の大群が、街のすべてを、オブジェクトやAIの区別なく、無化し始めたのだった。僅かに残ったAIたちの、生き残りを掛けた絶望の一夜の攻防戦が幕を上げる…。

感想
先に断っておきますが、この評価はシリーズ二作目である『ラギット・ガール』と合わせての評価です
 単体としてはそこまで面白いとは思えなかったのですが、二作目を読んで評価が上がりました。これ単体だと☆3ぐらいですかね。


 作品としては、綺麗でした。 無駄が無いとでも言えばいいんでしょうか。
 夏のリゾート地を彷彿とさせる「夏の区界」という場所が喚起するイメージが綺麗だという部分もありますが、文体も綺麗です。

 が、無駄というか、本筋にとって余計な部分もそぎ落とし過ぎているような気もします(この点は、作者もあとがきで触れていましたが)。
 それもあり、話の進行が若干唐突過ぎるきらいがあります。 何がどうしてそうなったかの推測ができないままに、話が進んでいる感じが時折しました。
 そのあたりは、『ラギット・ガール』所収の話を読んで補完ができましたので、その点もあって二作合わせての評価とさせてもらいました。

 また、作中で若干のグロテスクな描写がありますので、苦手な方はご注意を。
 作品を読まれればわかるのですが、決して無意味な描写、悪趣味性によるシーンなどではありません。 この部分を指摘して批判されている感想を見ましたが、批判するほどではないように思えました。



 本書の続編となる『ラギット・ガール』では、「大途絶」と呼ばれる人間の来訪の途絶以前の、《数値海岸》形成に至る物語3編と、本書の重要キャラクター二人の前日譚2編が収められています。

 なかでも、タイトルにもなっている「ラギット・ガール」は、《数値海岸》の開発秘話に関するもので、本書を補完するという点でも面白いです。
 話そのものも面白いです。「2014オールタイムベストSF」の短編部門3位になっているのも納得。
 本書では語られなかった、この世界の裏側、SF的な考察も描かれています。
 ただ、個人的には「ジェンダーSF」とか言われていることに違和感が…。 まあ、それは置いておいても楽しめます。


 繰り返しで失礼しますが、『グラン・バカンス』と『ラギット・ガール』、この二作は合わせて読むことをおススメします。

ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉 (ハヤカワ文庫JA)ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉 (ハヤカワ文庫JA)
(2010/02/10)
飛 浩隆

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長谷敏司 『あなたのための物語』 (ハヤカワ文庫JA)

あなたのための物語 (ハヤカワ文庫JA)あなたのための物語 (ハヤカワ文庫JA)
(2011/06/10)
長谷 敏司

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評価(☆5が満点)
☆4

あらすじ
 西暦2083年。人工神経制御言語・ITPの開発者サマンサは、ITPテキストで記述される仮想人格『wanna be』を用いた実験に心血を注いでいた。『wanna be』に小説を執筆させることによって、使用者が創造性をも兼ね備えることが可能であるということの証明を試みていた。
 そんな折、サマンサの余命があと半年であることが判明する。彼女はのこされた日々をITP商品化の最大の壁である「平板化問題」の解決に捧げようと決心する。一方で、『wanna be』は徐々に彼女のための物語を綴り始める…。

感想
 不思議な感じの作品でした。

 全体的にこれでもかと言わんばかりにSF要素がちりばめられ、作品を彩っているのに、作品はSF作品というよりも、純文学作品のような雰囲気を持っていました。
 死に向かう人間の心的葛藤、人間と機械の相克。
 そうしたあれやこれやが詰め込まれた作品のように思いました。 
 SFでありながら、どこまでも人間の存在を描いた作品ではないかと思います。


 AI人工人格の作成など、SFとしても面白いテーマを扱っていて、そちらの面でも楽しめました。 科学的考察というか、理論的な部分でもきちんと掘り下げられていて、作品内での議論も楽しめます。

 また、死に向かっていくサマンサの心理描写などもしっかり書かれていて、そちらの面でも良い作品でした。
 着実にそして不可避的に死へと向かっていくサマンサの、死への恐怖周囲との軋轢気付き、そうした部分もきちんと描写されています。
 タイトルの『あなたのための物語』というのも、この辺に理由があるのでしょう。
 作者さんが逃げていないです。 
  


 長谷さんの他の作品にも手を出して見ようかなと思えた作品でした。
 あらすじを見る限りだと、『Beatless』(だったかな?)がおもしろそうでしたが、近くの書店に見当たらぬ…。 ライトノベル作品の方は、個人的には好きになれなかったんだけど…。

佐藤青南 『サイレント・ヴォイス』 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

サイレント・ヴォイス 〜行動心理捜査官・楯岡絵麻 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)サイレント・ヴォイス 〜行動心理捜査官・楯岡絵麻 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
(2012/11/06)
佐藤 青南

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評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 警視庁捜査一課巡査部長で取調官の楯岡絵麻(たておか・えま)、通称エンマさま。行動心理学を用いて、相手の何気ない仕草や行動から嘘を見破るその手腕で恐れられている。
 幼馴染殺害容疑がけけられた歯科医、人気俳優の夫を殺害を自白する国民的女優の妻、クレーマー殺害容疑の占い師、絵麻の同僚を窮地に追い込んだ音大生。
 取調室で絵麻が彼らに向かいあう時、事件の真相が明らかになる。

感想
 警察が舞台でありながら、メイン舞台は事件現場ではなく、取調室。それどころか、基本的に主人公たちは取調室の外に出ることすらないという、いわば安楽椅子探偵小説です。
 あ、でも探偵行為・推理はしていないので、厳密には違いますが。


 この作品の中で特徴的なのが、推理を武器として犯人を落とすのではなく、心理学に基づく観察で追い込んでいくという部分でした。
 刑事ドラマでよくあるような取り調べというよりも、どこか研究室的な感じがします。


 ですが、手法の珍しさだけがこの作品の面白いところではありません。
 主人公である、女性刑事・楯岡絵麻のキャラクターもいい味を出しています。 Sっ気があるところが良いですね。 犯人の嘘に容赦なく切り込んで、真相を明らかにするその手腕にしびれます。


 一方で、先にも触れましたが、理論的に推論を組み立てて犯人を追いつめる形式の作品ではないので、推理小説をお望みの方は注意です。
 取り調べの妙技を楽しむ感じですかね。 刑事小説とも作風を異にしていますが。
 かと言って『半落ち』等とも違うのですが。 とりあえずわりと独特だと思います。 感動系でもありません…。
 作品内で展開される心理学の理論に関する話は楽しめました。

 基本的に、心理学の理論を基にして犯人の行動分析を行い、彼らの自供の嘘を暴いていくのが本書の流れです。
 が、下手をするとワンパターン化、マンネリ化しかねないのですが、長編ではなく短編集の形になっていて、あまり飽きを感じさせないようになっていました。 
 こうした点もあって、長編作品には向かないような気もしますが。


 作品の雰囲気は、次回作以降も特に変わらないのではないかと思うので、後を追うかどうかは考え中です。現状、5作目ぐらいまで出版されていたと思います。
プロフィール

ゆーいち

Author:ゆーいち
ゆーいちです。

このブログでは特にジャンルを絞らず、自分が読んだ作品の感想を書いていこうと思います。
記事中の作品についての評価は、おススメ度と見てください。

出来るだけ週一程度のペースで更新していきたいと思います。

よろしくお願いいますm(- -)m

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