相沢沙呼 『マツリカ・マジョルカ』角川書店

マツリカ・マジョルカマツリカ・マジョルカ
(2012/03/01)
相沢 沙呼

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評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 柴山祐希(しばやまゆうき)は、学校に居場所を見つけられず、友達もおらず、冴えない学園生活を日々送っているだけの高校一年生。そんな彼の毎日は、学校近くの廃墟に住む女子、「マツリカ」との出会いで一変した。
 彼女から「柴犬」と呼ばれてパシリ扱いされることへの憤りと、彼女のクールな中にも漂う色香に高ぶってしまう男子高校生的なモヤモヤ感との狭間で揺れながら、どういう訳か学園の謎を解明するために奔走することに…。

感想
 別シリーズ作品、『午前零時のサンドリヨン』とはまた異なるテイストのミステリー作品でした。

 こちらの方のヒロイン、マツリカさんはドSでしたw
 廃墟に住んでいる(棲んでいる)わ、毒舌だわ、狙っているのか妙な色気はあるわで、主人公祐希くんの心を翻弄しておりました。
 祐希くん、高校生でこんな子にハマると人生狂うんじゃなかろうかと余計な心配までしてましたw

 一方、そんな祐希くんは祐希くんで、とてもいい味出している子でした。
 ヘタレで、ぼっち、さらにはムッツリ
 ザ・思春期な男の子でしたね。
 作者さんは、女性だと思われるのに、こうも見事に男子の、それも男子高校生の心理が描写出来ていることに驚きました。気になるよね、パ○チラwww



 さて、本編ですがこちらは『サンドリヨン』と同じく日常の謎を解くことをメインとしたミステリーです。
 こちらは主人公たちが通う学園で囁かれている噂を基として、その噂の奥に潜む謎、真相を探る形になっています。このてんで、手品のトリックを基にした『サンドリヨン』とは異なった感じになっています。

※※注意して欲しいのは、都市伝説的な噂の真相を探るというようなB級番組(たけしの年末特番的なw)のようなものではありません※※

 学園内で「噂」という形に姿を変えて伝わって来る、いじめなどの出来事や事件、事故。そういったものを探るという形です。
 もっとも人死には描かれない作品であることは変わらないのですが。


 さて、続巻である『マツリカ・マハリタ』も同時に購入したのですが、このシリーズは二巻で終わりにするのでしょうか?
 雰囲気的には完結した感じもするのですが、もう少し彼らの話を読んでみたいんですよね。
 
 『サンドリヨン』の続巻である、『ロートケプシェンこっちにおいで』が1月29日に文庫で発売されるそうです。
 なぜわざわざ書いたかというと、最近紹介した時に買ったのは当然単行本。それから一カ月足らずで文庫が…orz
 まぁ、面白かったからよかったんですけどね。あっちの不器用カップルの行方も気になりますし、続巻の刊行も楽しみです。

 にしても、文庫、どうしよう…。

マツリカ・マハリタ (単行本)マツリカ・マハリタ (単行本)
(2013/08/31)
相沢 沙呼

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野尻抱介 『太陽の簒奪者』 (ハヤカワJA)

太陽の簒奪者 (ハヤカワJA)太陽の簒奪者 (ハヤカワJA)
(2005/03/24)
野尻 抱介

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評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 西暦2006年、突如水星から吹き上げられた大質量の鉱物資源は、やがて太陽をとりまくリングを形成した。不運にもそのリングは行動面に平行に形成されたため、地球の日照量は激減、人類は破滅の危機にさらされることになった。
 一体誰が何の目的でリングを創造したのか?
 異星文明への憧れと人類の救済との間で揺れる科学者、白石亜紀(しらいしあき)は宇宙艦に乗り、リング破壊ミッションに赴くが…。

感想
 中古100円にて発見したので購入してみましたw
 以前紹介した『ふわふわの泉』、『南極のピアピア動画』の作者さんの作品です。こちらの方が初期作品になるようです。

 上記の二作品は、きちっとしたまじめなSFの中に遊び要素というか、お楽しみ要素があるような感じだったのですが、今回は基本的に全編通してきちっとした作風でした。
 個人的にはもう少し肩の力を抜いた作風の作者さんなのかと思っていた(上記二作品のような)ので、ちょっと意外でした。まぁ、後書なんかを読んでいると堅い人なのかとは思っていましたが。


 作品としては、『アルマゲドン』のようなディザスタームービーテイストの作品です。
人類滅亡の危機に対処するべく旅立つ人たちの話です。焦点は基本的に白石亜紀という女性にあてられていますが。

 そしてそのディザスタームービーテイストの中に、「未知との遭遇」というテーマが込められていました。
 野尻さんの他の作品でも見られましたが、この人の宇宙人はわりと人類に無関心ですね。まぁ、『インディペンデンスデイ』とかのようなタイプの攻めてくる宇宙人でも困りますけどねw

 ところで、この作品の宇宙人を見て『天冥の標』のメイスン(ミスミィ)を連想したのは私だけでしょうか? まぁ、形は全く違いますし、性質も違うのですが、特徴は似ている気がしました。
 知的生命体は到達するだろうと予測されている一つの頂点なんですかね、彼らのような存在は。
 それに関連して、もう少しAIと意識、魂についての話を掘り下げてみて欲しかったかなと思いました。
 こちらは単純な興味です。


 他には、この作品が野尻さんのこれ以降の作品の基本型になっているような気がしました。
 ヒロインの造形、宇宙、異星人などなど…。
 別シリーズの『ロケットガール』の方は、その内に読むかもしれません。
プロフィール

ゆーいち

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ゆーいちです。

このブログでは特にジャンルを絞らず、自分が読んだ作品の感想を書いていこうと思います。
記事中の作品についての評価は、おススメ度と見てください。

出来るだけ週一程度のペースで更新していきたいと思います。

よろしくお願いいますm(- -)m

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