七尾与史『バリ3探偵 圏内ちゃん』 (新潮文庫)

バリ3探偵 圏内ちゃん (新潮文庫)バリ3探偵 圏内ちゃん (新潮文庫)
(2014/09/27)
七尾 与史

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評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 生身の人間と会話するのは苦手。
 でもネットが無くて、誰とも繋がれなくなるのはもっと嫌い。孤独は苦手。
 電波バリ3の場所でだけ生きていける、引きこもりの緑子(みどりこ)。しかしひとたびネットの掲示板を開けば、誰もが名を知る有名コテハン「圏内ちゃん」。ネットではちょっとしたカリスマ。驚くべき情報収集能力と分析力、推理力とで、「炎上」アカウントの本人特定をしている。
 普段通り、とある炎上したつぶやきの本人の身元の特定をしていたところ連続女性殺人事件に巻き込まれることになり…。

感想
 タイトルから色モノかと判断して、しばらく手を出さずに居ましたw
 でも気になったので思い切って購入してみたところ、予想に反して面白かった
 作者さんすみませんw 

 ネットを良く使う人なら聞いたことがあるであろう「鬼女板」をモチーフにした作品でした。作中では「忌女板」になっていますが。あの板にいる、あの情報収集、本人特定の達人さん達が主人公の圏内ちゃんのモデルです。

 それにしても、「圏内ちゃん」というHNは上手ですよね。
 本名が見内緑子(けんないみどりこ)で、「見内ちゃん」。
 通信圏内じゃないとまともに他人とコミュニケーションが取れないから、「圏内ちゃん」。
 ダブルミーニングです。


 作品は上記のネット関連の物事を捨象してみると、純粋なミステリー作品です。
 ですが、ネット関連の知識が多少なりともあれば楽しめるでしょうが、それが無ければ楽しさは半減するのではなかいと思います。
 その点読者を選んでしまう作品です。

 図らずしも巻き込まれてしまった殺人事件をネットの知識を最大限駆使して解決に導いて行く、現代的なロッキングチェアディテクティブです。
 探偵業自体は、至ってまともで、堅実的です。突拍子もないことはしないし、推理や論理の飛躍も特にはない。色モノではありますが、至って真面目なミステリーということができるかと思いました。


 また、冒頭や作品の所々で描写されているネット上の事象もリアリティがあって良かったですね。創作によって生み出されたものではないところが、作品にリアリティを与えていました。
 しかも炎上の原因なども、普通にあり得そうなのが怖いw ○ィッターでの犯罪自慢とか…。


 上述したように読者を選ぶミステリー作品ですが、良質なミステリーではあると思いますので、手が伸びていなかった方には読んでみて欲しいかなと思います。
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はやみねかおる『モナミは世界を終わらせる?』 (角川文庫)

モナミは世界を終わらせる? (角川文庫)モナミは世界を終わらせる? (角川文庫)
(2014/10/25)
はやみね かおる

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評価(☆5が満点)
☆3

あらすじ
 真野萌奈美(まのもなみ)、普通の高校二年生…だったはずが、突然現れた見知らぬ男が身辺警護を申し出たことから事態は少々不思議な方向へ。彼曰く、世界の出来事は学校で起こる出来事と連動している。そればかりか、私は世界の行く末を担っているんだとか。
 ある日突然命を狙われることになった私の運命はどうなっちゃうの!?

感想
 個人的には、久しぶりのはやみね作品でした。
 『僕と先輩のマジカルライフ』以来かな?
 ↑の作品は面白かったので、書店で見つけた時にこの作品を購入。


 内容は、よくある世界系のお話でした。
 上記のあらすじを見てもらえば分かるかと思いますが、これでもかと言わんばかりの王道ど真ん中w
 モナミちゃんはの性格も底抜けに明るくて、読んでいて元気になれる感じがしました。
 ちなみにモナミちゃんの名前は、フランス語の「友達 mon Ami」からだそうです。

 お話そのものは、モナミちゃんの性格を反映してか明るくハイテンションで進んでいきます。
 え、そんなことがそう繋がるの! といったお話がてんこ盛り。
 基本的にはモナミちゃんを狙う人間たちに気を配りながら、世界を混乱に陥れる可能性がある校内の事件を未然に防ぐことをメインにしています。

 児童文学畑出身というはやみねさんらしく、文章も平易で読みやすいです。
 テンポもいいですし、するする読み進めることができます。


 が、いくら世界系とは言えちょっと話の展開が突飛すぎる気がします。いい意味でも悪い意味でも「え、そんなことがそう繋がるの!」です。
 学校運営が気に食わないからと言って爆弾を仕掛ける生徒とかあり得ますか?
 所々、あまりに突飛すぎることが少々気になりました。が、それが気にならなければ楽しめるかと思います。


 続編の文庫の刊行も決まっているようですので、そちらに期待してみてもいいかもしれません。
 次回は『モナミは時間を終わらせる?』だそうです。
 「モナミが時をかける」とアオリにあるので、タイムトラベルものになるのでしょうか?

十三湊『C.S.T. 情報通信保安庁警備部 』(メディアワークス文庫)

C.S.T. 情報通信保安庁警備部 (メディアワークス文庫)C.S.T. 情報通信保安庁警備部 (メディアワークス文庫)
(2014/02/25)
十三湊

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評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 脳とコンピューターを接続する技術【BMI】が一般化した世界。諸外国から熾烈なサイバー攻撃にさらされ、国家規模の大混乱に直面した日本政府は、事態の再来を防止するためサイバー空間の治安確保を目的とした組織『情報通信保安局』を設立した。
 ある日コンピューターウイルスによると見られる無差別大量殺人事件が発生する。自身の家族も事件に巻き込まれかけた保安局員、御崎蒼司(みさきそうじ)は局員として、家族として犯人逮捕に必死になっていた。一方で、優秀な同期でありながらもどこかアンバランスな同僚であり、長年の片思いの相手、伊江村織衣(いえむらおりえ)のことも気にかかっていた…。

感想
 SFものの皮を被った恋愛小説でしたw
 作者さん自身もあとがきで↑のことを言っていましたが。かと言って、SF部分がおざなりだったのかというとそんなこともなく、しっかりしたお話だったと思います。


 内容としては、近未来のサイバー警察小説といったところでしょうか。
 とはいっても、『攻殻機動隊』などの先行作品ほどには進んでいない、現在のちょっとした延長上にあるような世界観となっています。サイボーグやロボットなんかはいませんし、BMIという技術にしたところで、「電脳」ではなく、PCと脳を間接的に接続している感じです。

 あと『図書館戦争』に作品の雰囲気が似ているかなぁ。図書館とネット空間という違いはありますけどね。

 キャラクター造詣はわりと好みでしたかね。
 主人公が下ネタ星人すぎるところは狙い過ぎかと思いますが(^_^;) 独身の若い男=下ネタって、また安易なw
 メインヒロインはメンドクサさを除けば、とてもかわいい子だと思います。
 サブキャラ達もキャラ立ちしていて、彼らの掛け合いも面白かったです。

 恋愛要素自体は、そこまでベタベタなものではありません。
 主人公の片思いという設定上、もどかしい感じで終始一貫しています。へタレ君です。表紙だと強面で、強引なタイプの人間に見えるんですけどねwww
 
 

 難点を言えば、個人的にはラストの部分、一連の事件の犯人当ての部分があまり好きになれませんでしたね。
 犯人当て自体は別におかしな部分は感じませんでしたが、その後の犯人の行動が突飛というか…。言行が一致していない気がするんですよね。

 それに加えて、それまで前提としていた技術レベルを一気に飛び越した感じがします。
 犯人一人だけ別次元(いろんな意味で)w

 この少し突飛な展開さえなければ、ミステリーとしてももっと面白いと思えたんですけどね。この点だけが少し残念。


 続編では少し変な方向に走っている気がしますが、どうなるんでしょうか。個人的にはあまりそういった方向性に行って欲しくはないんですけども。
 普通に1巻のまま、あくまでSFに留まっていて欲しいです。
 主人公とヒロインの関係は、一巻の最後の時点からそれほど進んでいませんでした。『365歩のマーチ』な感じw

C.S.T. (2) 情報通信保安庁警備部 (メディアワークス文庫)C.S.T. (2) 情報通信保安庁警備部 (メディアワークス文庫)
(2014/10/25)
十三湊

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有川浩『キケン』 (新潮文庫)

キケン (新潮文庫)キケン (新潮文庫)
(2013/06/26)
有川 浩

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 去年買ったのに「積ん読」になって忘れていた作品w
 思い出して読んで見ました。

評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 「命の危険も顧みず、理系技術の探求に挑む熱き男たちの魂の記録である!」(嘘)。
 普通の工科大学である成南電気工科大学にあるサークル「機械制御研究部」(通称:キケン)。部長:上野(うえの)、副部長:大神の二人に率いられたこの集団は、日々繰り広げられる、人とは思えない所業による事件、犯罪スレスレの破壊的行為の数々から、「機研」=「危険」として恐れられていた。
 これは、理系男子達がその爆発的熱量と共に駆け抜けた、その黄金時代を描く青春物語である。

感想
 疾走感のある、爽やかなコメディ小説です。
 「こいつら、バカで~」と思うこと請け合いwww

 でもそのバカは、愛らしいバカなのが良いですよね。
 痛々しいバカっているじゃないですか。そういったのとは違う、一本筋の通ったというか、きちんと人間としての在り方をわきまえてるバカです。
 他人に迷惑を掛けて楽しんでいるような人間ではないということですね。


 それはさておき、本作を読んでいると学生時代やバカやっていた時期が懐かしくなると思います。
 「なんであの頃はあんな事に熱中してたんだろう」といった不思議な懐かしさと共に読めるかと思います。あとがきにもありましたが、みんながみんな自分の中の「自分のキケン」を多かれ少なかれ持っているからだと思います。

 てか、有川さんは本当は男なんじゃないかとたまに思いますねw
 良くもまぁここまで男のことを書けるなと。
 でも恋愛ものを見ると女性なんだなと思いますが。

 ちなみに本書では、機械工学的な専門知識はほとんど出てきません。ですので理系作品ということで敬遠されている方も是非読んでみてください。
 ロボットを作ったり、ラーメンを作ったりしていますのでw

 上野のようにどこまでも恥じることなく、自分というものを出して生きていけたら気持ちが良いんだろうなと思います。
 警察のご厄介になることも覚悟の上で、という前提付きですが。


 積ん読にしていたことをちょっと後悔しています。 もったいないことをしたものですorz
 それぐらいには面白かったです。

中町信 『模倣の殺意』 (創元推理文庫)

模倣の殺意 (創元推理文庫)模倣の殺意 (創元推理文庫)
(2004/08/13)
中町 信

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 ちょっと前から気になっていた作品で、ブックオフで安くなっていたので購入。
 初版は1972年です。

評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 7月7日午後7時、新進作家、坂井正夫(さかいまさお)が青酸カリによる服毒自殺を遂げた。遺書はなかったが、世を儚んでの自殺として処理される。
 坂井に編集雑務を頼んでいた中田秋子(なかたあきこ)は、彼の死に疑問を感じていた。そんな中、ある日彼の部屋ではち合わせた遠賀野律子(とがのりつこ)の存在が気になり、独自に坂井の死の調査を始める。
 一方ルポライターの津久井伸介(つくいしんすけ)は、推理小説同人誌仲間だった坂井の死を事件ルポの一環として調べていくうちに違和感に突き当たる。また同時に坂井が新人賞を受賞したという作品が、有名作家の塔作ではないかという疑問も持ち上がり、それも含めて坂井と確執のあった編集者を追及していく。


感想
 すごかったです。
 なにがすごかったかというと、トリックです。
 ちなみに断わっておきますが、トリック自体は何処にでもあり、よく見かけるタイプのトリックで、それ自体には驚きはあまりありません。

 が、この本の初版が出版された時代を考えると驚けますよw
 先にも書きましたが初版は1972年です。その当時はこのタイプのトリックは大分新しいものだったのです。黎明期にこれだけの作品を書いた中町さんはすごいですね。

 ですが幾分それ以降類似のトリックを用いた作品がたくさんあるので、ミステリーが好きな人が今見ると物足りないと思います。
 途中でトリックがわかる人もいると思います。そのため、物足りなさを感じる人も多々いるかと思います。
 が、上記のような作品の背景も含めて読むと面白いと思います。


 作品の中身については、あらすじで書いた以上のものはありませんので特には触れません。
 トリックバレすると全く楽しめない類の作品ですので、そちらについても触れないでおきます。ぜひ購入して、ご自身で確かめてみてください。

柴村仁『ノクチルカ笑う』 (講談社文庫)

ノクチルカ笑う (講談社文庫)ノクチルカ笑う (講談社文庫)
(2014/10/15)
柴村 仁

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 前回更新時にもう一つ「由良シリーズ」があるという様な事書きましたが、こちらがその作品になります。
 前回はタイトル等を忘れていたので、改めて紹介します。

評価(☆5が満点)
☆3

あらすじ
 「死体って、光るのかな」。
 文化祭の準備中、お化け屋敷の人形を見て呟いた女子生徒の一言を沖津(おきつ)は聞き逃さなかった。他人をいじること、陥れてそれを見ることが趣味のイケメン沖津は、その人形を作った美術部の真名井(まない)が何かを知っていることに勘付く。

感想
 これ、「由良シリーズ」って名付けていいのかと思いましたw
 いや由良君は美術教師にちゃんとなってこの学校に着任しているのですが、ストーリーにほとんど絡んでないし。「居ますよ~」とばかりに最後の方になってやっと出てきただけですし。
 ちなみに由良君は、前作「セイジャの式日」で教育実習生をやっていたので作品の最後での約束を守ったんだなぁ、とちょと感慨に浸ったりw


 本作自体は、前述の通り由良君はあまり絡まないにもかかわらず、シリーズの他の作品と同じ空気感を持った作品。
 すっきりとしたわかりやすい文章で、淡々と語られていく物語です。淡々と言いましたが、「山なし谷なし落ちなし」という訳ではありません。
 魅せるところはきちんと魅せてくれます。

 帯にありましたが、「ごくありふれた高校生活から、ちらりと顔を覗かせる不気味な歪み」を描き出した作品です。ミステリーというよりは青春小説の感が強いです。
 『プシュケの涙』とはその意味では毛色の違った作品になるでしょうか。まぁ、日常の謎解きミステリーではありましたが。
 ちなみに、ミステリー的な「してやられた感」はありません。

 光る死体の謎が、本編にあまり絡んでこなかった点はちょっと残念でした。おまけのような扱いでした。
 肝心のメインの事件となるものは、文化祭の準備期間中に起きた妨害事件ということになるでしょうか。それにまつわるあれこれの一つとして、光る死体の謎が出てきます。
 ちなみに殺人事件は発生せず、死体が登場することはありません。
 
 コミカルにというか、軽く扱おうと思えば扱える題材を良くも悪くも「真面目に」扱っているのがこのシリーズのいいところですよね。
 米澤さんの「『氷菓』シリーズ」、似鳥さんの『訳あって冬に出る』などとか、同じライトミステリーでありながらそうしたライトミステリーとは雰囲気を異にする作品です。
 あ、一応書きますが個人的にはどちらも大好きです。


 作者の柴村さんはこうした青春モノというか、高校生ぐらいの年代の子を中心に据えたお話が得意なようですし、今後も続けて書いて行って欲しいと思います。甘くない青春小説というか、現実を見据えたストーリーというのか、しっかりと地に足のついた話を今後も書いて欲しいですね。

高羽彩『PSYCHO-PASS (0) 名前のない怪物 』(角川文庫)

PSYCHO-PASS サイコパス (0) 名前のない怪物 (角川文庫)PSYCHO-PASS サイコパス (0) 名前のない怪物 (角川文庫)
(2014/09/25)
高羽 彩

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 アニメ『サイコパス』の二期も始まりましたし、前日譚も文庫で出ていたので購入。

評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 西暦2109年。人間の心理、性格的傾向を数値化することができるようになった近未来。厚生省公安局刑事課に所属する監視官、狡噛慎也(こうがみしんや)は執行官、佐々山光留とともにある事件の捜査にあたっていた折、桜霜学園の生徒、桐野瞳子(きりのとうこ)に出会う。その出会いが「あの事件」へと二人を導いて行くことに。
 後に「標本事件」と呼ばれ、狡噛が執行官になる原因となった猟奇事件の真相がついに語られる。

感想
 結構良かったです。
 本編では詳細が語られていなかった「標本事件」のあらましを知ることができます。

 ただ個人的に残念に思った点が一つ。
 基本的に狡噛と佐々山の公安局側の視点から語られますので、事件そのものの詳細、犯人である藤間(とうま)や槙島の側の動向が良く分からないままだったのが残念でした。
 また事件の顛末自体も殆どアニメ本編で言われていた話のままであり、詳細な情報、新規の情報のようなものが無かったのが残念です。

 一方で、人物像があまりつかめずにいた佐々山執行官の人物像については、本編では描かれていなかった部分が多くあり、その点は良かったと思います。
 他にもまだ若いというか、純粋に正義二萌えていた頃の狡噛の姿を見ることもできるので、その点でも新鮮でしたね。茜ちゃんとは違う方向ですが、狡噛にも純粋な時期があったとはw ギノさんは変わらないまじめ人間でした。ただちょっと可愛さがありました。


 事件のあらまし自体は、既にアニメ本編、小説等で知っていましたので事件そのものをミステリーとして楽しむと言ったことはありませんでしたが、既知の物語を補完するものとしては十分だったと思います。

 アニメ版の焼き増しのようなストーリーではなく、きちんと新規に作り上げられたストーリーだった点も良かったところですね。良くある単なるアニメ版のストーリーの一部の切り貼りのような作品ではなくて良かったです。

 二期もはじまり、こちらも何やら面白そうな雰囲気で期待しています。
 ただ1クールでどこまでいけるのか気になりますが。

喜多喜久『化学探偵Mr.キュリー』 (中公文庫)

化学探偵Mr.キュリー (中公文庫)化学探偵Mr.キュリー (中公文庫)
(2013/07/23)
喜多 喜久

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 喜多さんの未読だったシリーズを読みました。

評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 大学構内に掘られた穴から見つかった化学記号を用いた暗号、教授の男性の頭髪が突然発火する人体発火、ホメオパシー理論による画期的ながん治療、クロロホルムを用いた暴行事案。
 大学の周辺で起こる不可思議な事件の数々。解決に一役買ったのは、庶務課の新人、七瀬舞(ななせまい)と理学部化学科の教授、Mr.キュリーこと沖野春彦准教授。彼が導き出す事件の真相とは…。

評価
 面白かったです。
 喜多さんは、こうした科学ミステリーの方がおもしろいと思います。本人の筆が乗っている気がします。

 本作は初心に帰って(?)化学ものになっています。 が、工夫されていて化学が苦手な方にもやさしく書かれていますのでご安心を。
 化学的といっても『ラブケミストリー』などのような学者が不思議な出来事に巻き込まれるパターンではなく、探偵役が科学者というタイプの作品です。 東野圭吾さんの「ガリレオシリーズ」などに見られるタイプの作品。
 ただ、人死はありませんでしたのでライトなミステリーと言えるかもしれません。日常の謎解きをメインにした作品です。


 最初の事件となる暗号事件はそれほど面白くなかったのですが、以降の作品は科学的知識を盛り込んだタイトルに偽りなしの話になっていたと思います。
 最初の事件はちょっと肩透かしでした。一ひねり足りないというか、なんというか。植物による新物質の合成の話は面白かったんですが、肝心の謎が…。

 他の話は、個人的には十分楽しめました。
 日常の謎の中に科学的なエッセンスがちりばめられていることによって、豆知識的な知識も得ることができますし。じっくり取り組むような作品ではなく、手軽にミステリーが読みたいと言った時にいい作品だと思います。

 既に続巻が出ているようなので、ブックオフででも見かけたら購入しようかと思います。

紫村仁『プシュケの涙』 (メディアワークス文庫)

プシュケの涙 (メディアワークス文庫)プシュケの涙 (メディアワークス文庫)
(2010/02/25)
柴村 仁

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評価(☆5が満点)
☆4

あらすじ
 夏休み、一人の少女が校舎の4階から飛び降りて自殺した。 彼女は何故飛び降り自殺をしたのか?
 謎を探るため、二人の少年が動き出した。 一人は少女が飛び降りるまさにその瞬間を目撃したという少年、榎戸川(えどがわ)。最近うまくいかないことばかりで鬱々とした学校生活を送っている受験生。もう一人は、「変人」として有名な由良彼方(ゆらかなた)。何を考えているのか分からない男。
 彼らが辿りついたのは残酷で、悲しい事実だった。

感想
 なんとなく何の予備知識もないままにきまぐれで手に取った作品。
 当たりでしたw


 哀しい物語でした。
 単なる悲劇、計算された悲劇ではなくて哀しい物語。 生々しさとはまた違ったものです。ドロドロしていないとでもいいましょうか。

 個人的には悲劇は好きではないのですが、この作品はよかったです。
 悲劇は悲劇の主人公が悲劇に浸ることがあるので嫌いなのですが、この作品ではそれが無い。悲しみを悲しみとして受け入れ、受け入れられないものは出す。
 主人公が陶酔的な自己愛に浸っていないところが良いところでした。


 「翅を片方失った蝶は
  地に堕ちるしかない
  涙を流す理由も分からない私は
  失った半身を求めて彷徨うだけ」(本書扉絵より)


 本書は二部構成のようになっています。
 前半のパートで、あらすじに書いたミステリ要素を含む全体の物語が提示されます。
 後半のパートでは、事件のもう一人の当事者の視点から事件に至るまでの物語が語られます。

 この構成、上手ですよね。
 前半で悲劇の全体像を明らかにしたうえでの、あの後半です。ずるいw

 帯の有川浩さんの推薦文に「世界が優しくないことをこれほど軽やかに語られたらいっそ心地良い」とありますが、まさにその通りの読後感でした。
 哀しい物語なのに、どこか綺麗な印象を持ちました。

 ちなみにですが、今作の主人公の一人、由良彼方を主人公にした作品が他にも出されているので興味を持った方はそちらもどうぞ。

ハイドラの告白 (メディアワークス文庫)ハイドラの告白 (メディアワークス文庫)
(2010/03)
柴村 仁

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セイジャの式日 (メディアワークス文庫)セイジャの式日 (メディアワークス文庫)
(2010/04/24)
柴村 仁

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 もう一作、由良を主人公にしたものを書店の新刊コーナーで見かけたのですが、タイトル等忘れました。

八杉将司『楽園追放―Expelled from Paradise―』 (ハヤカワ文庫 JA ラ 2-1)

楽園追放―Expelled from Paradise― (ハヤカワ文庫 JA ラ 2-1)楽園追放―Expelled from Paradise― (ハヤカワ文庫 JA ラ 2-1)
(2014/10/17)
八杉将司、虚淵玄 他

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 「サイコパス」がおもしろかったので、購入。こちらにも虚淵玄が関わっているそうなので。

評価(☆5が満点)
☆2

あらすじ
 西暦2400年、地球はナノハザードと呼ばれる災禍によって荒廃し、人類の大部分は母なる大地を棄てた。人類は自己をデータ化し、電脳世界、通称ディーヴァで何不自由のない生活を送っていた。そこでは、不老不死が実現し、人類は第二の栄華を誇っていた。
 しかしそんな理想郷ディーヴァは、最近フロンティアセッターと名乗る謎の存在からハッキング攻撃を受けていた。フロンティアセッターの攻撃をテロと看做した管理機構は、捜査官アンジェラらに地球上での捜査を命じた。アンジェラは地上での協力者であるディンゴと共に、人類の理想郷を脅かす謎のハッカーの正体を追う。

感想
 微妙でした。
 あらすじに書いたように、世界観はとても面白そうなのに活かしきれていないような印象を持ちました。
 元は劇場アニメらしく、本作はそのノベライズのようです。
 ですので、もしかしたらアニメになると面白くなったりするのかもしれません。


 荒廃した地上で一人のハッカーを追うことがメインなのですが、単調で、結構あっさりと発見します。
 苦労は特にありません。
 ですので、その部分での物語的なカタルシスはほぼ皆無です。

 ストーリーの中盤でフロンティアセッターを発見すると、今度は突拍子もない展開が待ち受けています。
 「どこから出てきたその話」、といったところ。そして今度はその話を引っ張ります…。
 ただし、フロンティアセッターの正体に関する話は面白かったです。もう少し丁寧に触れて欲しかったけど。

 タイトルの「楽園追放」ですが、その突拍子もない話に付随した形で主人公アンジェラが追放されるのみです。
 しかも追放に至るまでの経緯が雑。
 アンジェラの行動の理由はまっとうですが、それに反対する側の人間の論理が雑です。ただの我儘を言っているだけ。

 それに合わせたストーリーも、世界系かと思いきや単なる個人的な話の領域で終わっているだけです。
 「ミイラ取りがミイラになった」それだけの話。
 尻切れトンボというか、物足りなさを感じます。


 とまぁ、全体的に雑な印象を受けました。
 本自体も薄く240ページ程です。
 ですのでもしかしたら紙幅の関係上、もろもろのエピソードを削らざるを得なかったのかもしれません。

 劇場アニメは見る気がおきませんでした。
 この本と変わらないのなら、面白くはなさそうです。単なるCGか何かで魅せる作品なんでしょう。ストーリー的な魅力は特に感じられませんでした。 

石田スイ『東京喰種トーキョーグール 14』 (ヤングジャンプコミックス)

東京喰種トーキョーグール 14 (ヤングジャンプコミックス)東京喰種トーキョーグール 14 (ヤングジャンプコミックス)
(2014/10/17)
石田 スイ

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 何故か商品イメージがありません。
 自粛するような表紙でもないのになぜだ?

評価(☆5が満点)
☆4

あらすじ
 「聞きたいんだ、お前の物語を」。
 熾烈を極めるCCGによる20区での「隻眼の梟」討伐戦。「あんていく」へと急ぐカネキの前に立ちふさがったのは、捜査官である亜門鋼太朗。因縁にも似た両者の宿命の対峙の結末は?
 同時刻、各地で勃発する悲劇の連鎖。己とかけがえのないものを失いながらも貫こうとするそれぞれの正義。やむことのない雨が悲しみのらせんを描き続ける。

感想
 最初にYJで、最終話を読んだ時の感想は「はぁ?」でしたwww
 「え、まじで?」とも。
 そんな最終巻です。

 てか、隻眼の王が登場して蹂躙した揚句に正体を明かすとか、盛り上げるだけ盛り上げておいて投げるんかいと。
 が、無事先週号から新章が連載されているので安心しました。
 危うく全巻BOOKOFFされるところでしたよw


 今巻は、上記したようなところも含めて見どころもりだくさんです。
 カネキくんと亜門さんのサシの対決。
 隻眼の王関係、アオギリ、ピエロさんたちを含めた伏線など。
 あ、有馬さんのチートぶりも楽しめます。

 第一部と言っていいのかわかりませんが、クライマックスでかなりのメインキャラが死亡扱いになっていますが、新章どうするんでしょうね?
 「実は…」的な展開はあるにしても、死にすぎです。
 まさかあいつまで、的なものも含めて。

 後カネキくんが自己を取り戻した、というか同一性を回復した場面がありますが、あれ、結局無意味なんじゃ?
 背面の折り返しに至っては「駆逐」って書かれてるし…。



 とりあえず今言えることは、新章楽しみということですかね。
 というか、新章がどうなるのか分からん。

 あ、それと疑問が一つ。
 高槻泉は、どうしてCCGのゲートをくぐれたんですかね?

末次由紀『ちはやふる(26)』 (BE LOVE KC)

ちはやふる(26) (BE LOVE KC)ちはやふる(26) (BE LOVE KC)
(2014/10/10)
末次 由紀

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 ※※少女漫画です。
    ニガテな方は注意してください※※

評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 周防名人の5連覇がかかった名人位決定戦。10時間にも及ぶ死闘は、周防名人の防衛成功により幕を閉じた。「5連覇して引退」を公言してきた周防の言動に耳目が集まる中、新(あらた)は来年自分が倒しに来ると宣言、引退の撤回を求めた。どよめきに包まれるなか、周防は一年間の猶予を与えるのだった。
 一方、周防名人と新のやり取りを見ていることしかできなかった太一(たいち)は、名人戦の翌日開催の高松宮杯大会で新と直接対決することになり…。

評価
 今後の展開が気になる終わりw
 やっと少女漫画らしくなりましたね。個人的にはあまり少女漫画チックになると読むのがつらいのですが(^_^;)
 でもまぁ、自虐ネタに使っている程の少女漫画要素が薄い作品ですので、色がついていいかもしれません。

 前巻までまじめに熱いかるたをしていた反動なのかな?
 原田先生活躍してたしw
 結果は残念でしたが、原田先生の活躍は見ていて面白かったです。


 さて、今回は新しい一年の始まりと、高校生最後の一年の始まりの巻でした。
 学年的には二年生の三学期ですが。
 が、のっけからすごい展開になりましたが、この先どうなるのでしょうか?
 どうなる、かるた部! 

 今回はバレンタイン中心の話でかるたはあまりしていませんでしたので、あまり燃えませんでした。
 ただ、太一の誕生日記念かるた会はよかったです。
 彼の周りの人たちの人柄もうかがえて。

 その分最後が不憫(TωT)
 色々な意味で後に引く続き方でした。頑張れ太一…。

伊藤計劃 『虐殺器官〔新版〕 』(ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)虐殺器官〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)
(2014/08/08)
伊藤計劃

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 『ハーモニー』を読んだのにこちらを読んでいなかったので購入。
 『ハーモニー』の方は以前の記事に感想があります。

評価(☆5が満点)
☆3.5

あらすじ
 9.11以後の「テロとの戦い」は転機を迎えていた。先進諸国は徹底的な管理社会体制に移行して、テロの恐怖の排除に成功した。一方で後進諸国では反対に内戦や民族浄化などの大規模虐殺が急激に増加していた。
 米軍の大尉クラヴィス・シェパードは、後進諸国での大規模虐殺などの混乱の影に常に存在が疑われている謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かった。ジョン・ポールの目的は何か?大量虐殺を引き起こすという『虐殺の器官』とは?

感想
 面白かったです。
 個人的には『ハーモニー』よりもだいぶ楽しんで読むことができました。
 が、順番的にはこちらの方が先になるので、こちらを読んだことで『ハーモニー』を読んだ時の違和感のいくつかを拭うことができたかと思います。

 「社会問題に正面から取り組んだ意欲作」といった評価もあるようですが、個人的には社会問題というよりも人間とは何かというより根本的とも言える問題に取り組んだ作品のように思えました。
 まぁ確かに作品内では、テロリズムへの対処、その他社会不安を醸成する物事への取り組みといった社会問題的な側面もあります。

 が、それよりも人間について考えた作品だろうと感じました。
 『ハーモニー』と合わせて考えてみると、この両作品を通していわゆる「人類の種としての幼年期の終わり」を描き出そうとしたんじゃないかと思いました。


 戦闘シーンの描写などもしっかりしていて臨場感がありましたね。作者紹介の所で「メタルギア」のノベライズをして好評だったとあったのも納得でした。
 冒頭から結構グロテスクな描写もあるので、苦手な方は注意です。
 が、そうした部分もしっかり描いてあることで戦場の臨場感的が作りだされていると思います。


 個人的には「虐殺の器官」のことや、言語機能と現実認識との関係の議論なんかには疑問を覚えなくはなかったのですが、作品としては十二分に楽しめました。
 基本的にしっかり考察された上で、形作られている作品です。
 物語自体もテンポ良く展開していくので、中だるみするようなことも無く読んでいけると思います。

 2015年にアニメ映画化される予定だそうですので、そちらも楽しみにしようと思います。

喜多喜久『真夏の異邦人 』(集英社文庫)

真夏の異邦人 超常現象研究会のフィールドワーク (集英社文庫)真夏の異邦人 超常現象研究会のフィールドワーク (集英社文庫)
(2014/09/19)
喜多 喜久

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 『ラブ・ケミストリー』の作者さんの作品です。

評価(☆5が満点)
☆3

あらすじ
 一目見た瞬間、僕の背中を強烈な電流が駆け抜けた―。
 夏休みだった。大学の「超常現象研究会」に所属している僕、星原俊平(ほしはらしゅんぺい)は、動物の不審死の噂があり、超常現象の一つとされているキャトルミューティレーションではないかということで、同会の先輩三人と故郷の村を訪れた。
 噂の真相を解明すべく調査を進めていたところ、噂の件とは別に人間の手首が発見されるという事件が起こる。
 僕はその夏、奇妙な飛行物体から現れた少女に恋をしていた…。

感想
 化学ミステリー作品を書いていた喜多さんが、SFを書いたということで手に取ってみました。
 『ラブ・ケミストリー』、『猫色ケミストリー』、『リプレイ2.14』と化学的知見に基づいた作品を書かれていたので、どんなSF作品なのかと気になった次第です。
 『Mr.キュリー』シリーズはまだ読んでいません。


 SF感という点では、タイムリープをテーマにしていた『リプレイ2.14』の方がSFしていました。
 宇宙、オカルト、異星人とのコンタクト。
 そうした要素はありますが、それほどSF方面に力を入れている作品ではありません。 むしろボーイミーツガール小説の性格の方が強いですね。

 超常現象の調査と並行して起こる殺人事件ですが、無くても良かったのではないかと思ってしまったり…(^_^;)
 謎は超常現象の検証・調査だけでよくて、殺人事件のような血腥い出来事は無くても良かったのではないかと。それだけでも十分に成立したのではないかなぁと思ってみたり。
 ミステリー畑の作家さんなので、ミステリー要素は欠かせないのかもしれませんが。
 先にあげた過去作品のような作風だったら良かったのではないかと思います。
 

 普通の青春小説として読むことをおススメします。
 逆に言えば、難しい科学議論はまったくと言っていいほど登場しませんので苦手な人も安心して読めます。

谷川流『絶望系』 (新潮文庫)

絶望系 (新潮文庫)絶望系 (新潮文庫)
(2014/09/27)
谷川 流

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 遅くなりましたが、前回予告した通り『絶望系』を読み終えましたので感想を上げます。

評価(☆5が満点)
☆2.5

あらすじ
 「…どうにかしてくれ」。
 夏休みの最中、友人の健御(たけみ)からの電話に僕―杵築(きねつき)は耳を疑った。彼の言うことには、「オレの家に天使と悪魔と死神と幽霊がいる」とのことだった。
 助けを請われた僕は気乗りがしないまま、友人の健御を助けるべく、彼の家に居座っている変人たちを「追い出す」べく、その時街で起きていた連続猟奇殺人事件を追い始めた。

感想
 何が言いたいのか、何がしたいのかが最後までよく分からない作品でした。
 最後まで読んで思ったことは、最初にライトノベルとして刊行した時のタイトル『絶望系 閉じられた世界』というサブタイトル込みでのタイトルの方がわかりやすかったのではないかということでした。
 サブタイトルをとったのは間違いなのではないかと。
 まぁ、あった方が内容がつかめるんじゃないかという程度のことなんですけどね(^_^;)


 基本的に会話劇。
 同作者の別作品である「涼宮ハルヒシリーズ」をご存じの方は、登場人物の一人である小泉樹(こいずみいつき)の長い解説のセリフを思い起こせば大体の感じがつかめるかと思います。
 終始あんな感じです。 天使が特に同じような性格造詣のキャラクターです。
 ですので、あの感じが苦手な方にはおススメしません。

 会話をしているのですが、それが大抵において意味が無いというか内容が無い話なので、メインストーリーや他のことがわかりにくいです。
 重要そうな背景があるのに語られていなかったりしました。
 あらすじには「繰り広げられる形而上学的論争」とか書いてありますが、論争と呼べるほど大層なことは言っていませんでしたし、ロクでもないことを大層な言葉で語っているものが多いです。

 ちなみにミステリーとなっていますが、ミステリー要素は別にないです。 あるけれども弱い。
 ですので、ミステリーとして読むことも難しいです。


 谷川流ということで買ってみましたが、特に何かがあるものでもありませんでした。
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ゆーいちです。

このブログでは特にジャンルを絞らず、自分が読んだ作品の感想を書いていこうと思います。
記事中の作品についての評価は、おススメ度と見てください。

出来るだけ週一程度のペースで更新していきたいと思います。

よろしくお願いいますm(- -)m

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