綾辻行人 霧越邸殺人事件(上) (角川文庫)

霧越邸殺人事件<完全改訂版>(上) (角川文庫)霧越邸殺人事件<完全改訂版>(上) (角川文庫)
(2014/03/25)
綾辻 行人

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霧越邸殺人事件<完全改訂版>(下) (角川文庫)霧越邸殺人事件<完全改訂版>(下) (角川文庫)
(2014/03/25)
綾辻 行人

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 栄えある最初に紹介する本は、綾辻行人さんの『霧越邸殺人事件(上)(下)』(ともに角川書店)です。
理由は最近読了したから、です(^_^;)

 綾辻さんの作品は、十角館の殺人 <新装改訂版> (講談社文庫)から入りました。
以後、他の館シリーズも新装改訂版を読みました。他の本についは追々書くかもしれません。

 『霧越邸殺人事件(上)』のあらすじですが、劇団「暗色天幕」の一行が信州旅行の際に道に迷い、「霧越邸」という建物に辿りついたところから始まります。悪天候に阻まれ、いわゆる「クローズドサークル」と化した館を舞台に連続殺人事件が起こります。次々に殺害されていく劇団員たち。果たして犯人は誰なのか。館内に潜む存在は何なのか。
「見立て殺人」、「クローズドサークル」といった様々なミステリーのガジェットを駆使した、これぞミステリーといった醍醐味が味わえます。
 
 では感想です。ミステリーなので出来るだけネタバレなどしないように書くつもりです。
 実は私、本書の書名は知っていたものの本書については全くの初見でした。ですので、「館シリーズ」と同じような作品かと思って読みはじめました。が、結果としては別系統の作品でした。「館シリーズ」では建物の仕掛けをも含んだトリックが前提として在りますが、本作では館の存在そのものはトリックには関係していないなどの差異があります。なので「館シリーズ」のような仕掛けを期待していると、肩透かしを食らった感じになるかもしれません。
 また「見立て殺人」の道具として作中にとある童謡が登場するのですが、私が無知なために初めて目にしたので戸惑いを覚えました(^_^;) 作者が有名人なので、有名な作品なのでしょうが知りませんでした。
 戸惑ったり、引っかかりを感じたところはそれぐらいでしょうか。
 あっと驚くような大仕掛けのトリックはなくものの、整然と構築された推理で読ませてくれます。犯人の犯行動機に関しては疑問を持つことはありましたが、作品全体の評価を落とすものではないと思います。また綾辻さんがしっかり丁寧に書いてくださっていて、犯人についてはわりと早目に目星が付きました。
 もう少し欲を言えば、物語後半で登場するとある人物の登場はもう少し早めでも良かったのではと思いました。「ロッキングチェアーディテクティブ(揺り椅子探偵)」(いわゆる状況説明からのみで真相を解き明かす探偵のこと)なのですが、それまで物語に絡んでいなかったのに急に登場するので、違和感を感じました。もう少し、物語への参加に説得力があったら良かったのではないかと思います。

 以上をまとめて、作品全体の評価は☆4です(☆5が満点として)。
 綾辻さんの『ANOTHER』から入った読者の方は、戸惑うかもしれませんね。
 ああもう一つ、本書冒頭の献辞「もう一人の中村青司氏に捧ぐ」を読んでくすりとしました。同時期に小野不由美『十二国記 黄昏の岸 暁の天』を買っていたので、下巻末のインタヴューを見て不思議な感じがしましたw


 以降もこのような感じで書いて行こうと思います。
 ご意見、ご要望などありましたらコメントよろしくお願いします。
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