有栖川有栖 『鍵の掛かった男』他感想…

新刊
・有栖川有栖        『鍵の掛かった男』     ☆4

ラノベ・コミックス
・あざの耕平        『東京レイヴンズ 15』    ☆3.5
・羽海野チカ        『3月のライオン 13』     ☆4


既刊
・今邑彩        『金雀枝荘の殺人』         ☆4
・大塚英志       『木島日記』             ☆3
・ヴァン・ダイン    『僧正殺人事件』           ☆4

・萩尾望都       『ポーの一族 1∼3』         ☆4.5
・辻灯子        『敗者復活戦 1・2』         ☆3.5


感想

『鍵の掛かった男』
 火村シリーズ文庫化最新刊。 シリーズそのものの最新刊は先頃出てますが、未読です(タイトルは忘れました)。
 今作は、いつもとは異なる趣向で書かれており、WHO-DONE-ITの犯人当てがメインではありません。
 大阪市内・中之島のホテルの一室で死んだ梨田稔という男性の死に不信を抱いた人物からの依頼で捜査が始まるのですが、この梨田という男性の過去・素性のほとんどが不明という言わば「鍵の掛かった状態」。そこで梨田の素性調査から始めるのだが、そこで明らかになる凄絶な過去とは……。 とまぁ、いわば「被害者探し」からの犯人探しという構成になっています。
 構成の妙による面白さのほか、前半で語られる大阪うんちくというか、「大阪探訪」とでも言うべき部分、梨田という人物の謎、終盤で煌く火村の推理の切れ味と、見どころ満載となっています。他にも、多くの登場人物によって一つのものが語られていく形式の構成も面白いです。事件の真相の救いの無さも中々でしたが…。
 ただ、本編が文庫700ページを超える大長編なので読むのが大変ですが、難点はそれぐらいです(苦笑) 

『東京レイヴンズ15』

 久々の本編新刊です。今巻と次巻ぐらいで、本編終了なのかと思っていたら、今回は過去編でした。
 夜光と相馬一族の出会いがメインとなっています(なんちゃって大蓮寺家もw)。過去の因縁の一端が明らかになった感じですが、夜光が「失敗」したという大戦末期の泰山府君祭はまだ書かれていないので(物語の核心部分)、もう一巻ぐらい過去編に使うのでしょうか。色々大変だったようですが、作者さんには頑張って完結させて欲しいです。

『3月のライオン 13』

 今回の主人公は坊(ぼん)と滑川さん(死神さん)です。
 二階堂が宗谷との対戦で見せた、気迫、見事な試合にみんなが影響を受けていく。二階堂は、カッコいい。ところで、前半は12巻の夏祭りで突如巻き起こった、林田先生と島田さんによる恋模様の続きが描かれておりますが、何とも言えない感じw どっちも頑張っていただきたい。
 ところで、田中さんは何時まで心の声でスミスと会話するんでしょうか(笑)
 
『金雀枝荘の殺人』(えにしだ荘の殺人)
 ミステリー。 一年前に起こった密室状態の館での殺人事件の謎を解くべく、集まった6人の男女を待っていたものは。
 犯行動機のもととなる因縁、トリック、謎解き、どれも素晴らしく、一気に読みました。どれもオーソドックスではあるのですが、ホラー要素に彩られて、さらに面白いものになっています。

『木島日記』
 民俗学者折口信夫(おりくち・しのぶ)を主人公に据えた、民俗学伝奇小説。ですが、民俗学テーマの小説でもなく、純粋な伝奇小説でもなく、どちらかといえば、イロモノ小説といったいかがわしさをぬぐい切れませんでした。どこに面白さを感じればよいか困る作品。イロモノ感が作者の意図するところであったのなら、図に当たっているのかも。

『僧正殺人事件』
 有名ミステリー作品。 マザーグースに材を採った見立て殺人テーマのミステリーの元祖(違っていたらすみません)。
 『グリーン家殺人事件』と双璧をなす著者の代表作の一つですが、個人的にはこの『僧正殺人事件』の方が面白かった。連続する見立て殺人事件の気味悪さと、それに挑む名探偵ファイロ・ヴァンスの推理と犯人の追い詰め方が圧巻
 古典的名作は、名作と呼ばれるだけあって、良いですね(たまにハズレもありますが)。

『ポーの一族』
 『トーマの心臓』を読んだので、今回は『ポーの一族』です。 
 言うまでもなく、萩尾望都さんの代表作の一つ。永遠の時を生きる美しきバンパネラの一族の伝説を描く。長編漫画ではなく、連作短編集。永遠に生きるがゆえに一所に留まれないエドガーたちバンパネラの、行く先々での出来事を描く。どの話も素敵な言葉で飾られた、一編の詩のような作品。
 先頃刊行された、続編も気になるところ。 なお、主人公たちの名は「エドガー」と「アラン」。ということは…。

『敗者復活戦』
 立ち読みで気に入って買った作品。
 古書店を舞台にした若干百合系の日常系4コマ漫画。美人で出来る人だけどどこか抜けている月穂さんと、アルバイトの女子高生、おバカな子ニーナと保護者兼親友の夕記たちの、掛け合いを楽しむ作品。古書店ウンチクも面白いが、力を抜いて楽しめるのがいいところ。



 今回はこんなところです。
 『東京レイヴンズ』は、実は先月末の刊行だったりしますが、新刊の方にしました。
 最近は積ん読本が増えてるので、頑張って消化していきたいと思います。山脈になっているw
 
 それではまた次回。
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乾緑郎 『機功のイヴ』 他感想…

 それでは今回の分の紹介です。

新刊
・乾緑郎      『機功のイヴ』        ☆4
・森博嗣      『サイタ×サイタ』      ☆3.5
(ラノベ)
・葵せきな     『ゲーマーズ DLC』     ☆4


既刊
・泡坂妻夫     『乱れからくり』        ☆4
・森博嗣       『カクレカラクリ』        ☆3.5
・中田永一     『百瀬、こっちを向いて』   ☆3
・北森鴻      『凶笑面』            ☆4
・――        『触身仏』            ☆4
・――        『写楽・考』           ☆4
・――        『邪馬台』            ☆4
・――        『天鬼越』            ☆4


感想

『機功のイヴ』
 SF・伝奇作品。 江戸時代に似た架空の世界を舞台にした、オーバーテクノロジーの結晶であるアンドロイド・イヴを巡る物語。
 時代小説とロボットという異色の組み合わせながら、とても面白い物語に仕上がっていた。スチームパンクものに雰囲気は近いかも(歴史のIF的なものを扱っているという意味では)。
 話としては、イヴの存在の謎を巡ってのアレコレの話です。終盤(最後の二編)は話が大きくなってしまってイマイチでした。前半のようなスタイルで通してほしかった。決して面白くないわけではないのだが、唐突な感じが否めなかった。
 イヴが非常に人間臭くて可愛い。2話以降登場することになる箱への愛着とか。『攻殻機動隊』のシャチョーを思い出したり。


『サイタ×サイタ』
 「Xシリーズ」の最新刊(文庫化の)。 小川たちのもとに舞い込んだ依頼人・目的不明の素行調査と、巷を騒がせる連続爆破事件との関連性とは。
 今回も(だったかな?)登場の真鍋君の同級生、永田さんがいい味出してます。あの絶妙なおとぼけキャラが素敵。というか、このシリーズのキャラクターたちの掛け合いは面白い。推理ものとしては弱いですが、作品としては楽しめるこのシリーズ。

『ゲーマーズ DLC』
 今回は、番外編。本編とは違うところでせっせとフラグを立てる主人公のお話(笑)。 『今巻のクリア報酬は、主人公専用装備「大型地雷」』(折り返しの作者コメント)。
 外伝ということで新キャラが登場しています。外伝でもすれ違い錯綜コメディを展開していて、最高です。本編とどう絡んでいくのかはまだわかりませんが、続きも気になるところです。外伝は、本編5~7巻当たりの裏側という時間設定の模様。

『乱れからくり』

 ミステリー作品。ねじ屋敷の主馬割家、奇禍が相次ぐ彼らにいったい何が起きているのか。馬割家に秘められた謎とは何か。
 タイトルの通り、作中にちりばめられたからくりの数々(ミステリーとしての仕掛けも含め)を楽しめる作品。ただ、終盤の大時代が買った趣向は人によって好みが分かれるかもしれません。
 個人的には、最後に明らかになった事件全体の構造が好きでした。京極夏彦『絡新婦の理』のような、ああいった構想の事件物が好きです。

『カクレカラクリ』

 こちらも絡繰りをモチーフにした作品。タイトルからすると↑に触発された部分もあるのかしらん。
 村内に隠されたという天才絡繰り師の手にによる絡繰り。その仕掛けが今年動き出すというのだが、その詳細は誰も知らない。「カクレカラクリ」の所在と制作目的を探るべく、廃墟マニアの大学生と、彼らの同級生姉妹がその謎に挑む。
 こちらは、隠された絡繰りの所在を巡る謎を解くことがメイン。あと、裏表紙にもありますが、森作品には珍しい純粋な青春ミステリーとなっています。

『百瀬、こっちを向いて。』
 表題作が何年か前に話題になった作品。 恋愛短編小説集。表題作を含めて4編。
 個人的には、表題作よりも「キャベツ畑に彼の声」、「小梅が通る」の二編の方が好きだった。
 「キャベツ畑に彼の声」は、女子高生と覆面作家をしている国語教師の交流を描いた作品。じれったい恋の行方と結末がよかった。「小梅が通る」は、恵まれた容姿のゆえにチヤホヤされることが嫌で、普段はブスメイクをしている少女と、軽薄な少年との恋物語。
 表題作は、最終段落だけ読めばいいような気がする…。


『凶笑面』、『触身仏』、『写楽・考』、『邪馬台』、『天鬼越』

 北森鴻による「蓮丈那智フィールドファイル」と名付けられた伝奇シリーズ。民俗学をモチーフにしたミステリーシリーズ。
 『邪馬台』のみ長編作品で、他は短編集となっている。なお、作者の北森氏は連載途中で急逝されたため、『邪馬台』の途中からパートナーの浅野里紗子氏により書き継がれており、以降連名作品。
 いずれの作品も、民俗学的な謎解きとミステリー的な謎解きが併存しており、二つの切り口から作品を楽しめる。ただ、横溝作品のように民俗的な事象と事件とを融合させた事件であることは少ない(昔ながらの因習が~的な)。
 なお作中では、主人公・蓮杖那智による興味深い民俗学的見解が披露されているものの、所謂学会的な学説との整合性の如何は私の知識不足のため不明ですが、その発想の豊かさはとても興味を惹かれるものでした。
 星野さんの『宗像教授伝奇考』シリーズと似た雰囲気の作品です。

 ただ、読んでいて気になったのは作中での「民族」という語彙の使用法です。誤用・乱用で、イマイチその範囲が分かりにくいと感じました。「製鉄民族」って何よ…。「製鉄技術集団」とかと言ってくれた方が分かりやすい。


 今回はこんなところです。
 それではまた。

相沢沙呼 『マツリカ・マトリョシカ』他感想…

 朝晩とめっきり寒くなってきて、絶好の読書向けの気候になりました♪
 残暑も厳しくなくて、良い感じですね。
 それでは、今回の分の感想です。どうぞ~。

新刊
・相沢沙呼     『マツリカ・マトリョシカ』(単行本)  ☆4


既刊
・阿部智里      『烏に単は似合わない』      ☆4.5
・――         『烏は主を選ばない』        ☆4
・――         『黄金の烏』             ☆4
・――         『空棺の烏』             ☆4
・筏かつら       『君に恋をするなんて、ありえないはずだった』   ☆3.5
・――         『君に~ そして、卒業』                ☆3.5
・小川一水      『天涯の砦』              ☆4
・川瀬七緒      『よろずのことに気をつけよ』  ☆3.5
・太田忠司      『奇談蒐集家』          ☆3.5


感想

『マツリカ・マトリョシカ』
 「廃墟の魔女」マツリカさんと、その「下僕」柴山君コンビによる学園ミステリー「マツリカさん」シリーズの三冊目となる新刊。
 今回は曰く付きの開かずの間で起きた事件を解くのだが、あろうことか柴山君に事件の犯人の容疑がかけられてピンチに陥る。過去にも似た事件があったというが、時を超えた二つの事件を解決することはできるのか。
 というのがあらすじですが、今回はマツリカさんに動きが…。いつもの引き籠り先であるところの廃墟から出てくるとは。ひょっとして柴山君の為でしょうか? 多分ただの謎解き上の利便性を優先したとかでしょうが…がんばれ柴山‼
 いつもながら学校生活の描写が上手です。相沢さんの学校ものの作品の大きな魅力の一つですね。ところで、「酉乃さんシリーズ」の方の新刊は出ないのでしょうか? こっちも読みたいですね~。


「八咫烏シリーズ」
 阿部さんの作品、まとめて紹介します。
 人型をとれる八咫烏が暮らす「山内」という異界を舞台としたファンタジー作品。各巻ごとに異なる趣向が凝らされていて、シリーズを通して読んでみるとその幅広さに驚けるかも。 なお、各巻一捻りが加えられており、一筋縄では行かいところもこのシリーズの魅力です。
現在、文庫で4冊、単行本で2冊が刊行されており、最新刊で第一部完結となっている。今回紹介するのは文庫版。

『烏に単は似合わない』
 山内を支配する金烏の世継の妃選びを舞台とした、謀略ものの色彩の強い作品。かと思いきや、妃選びの舞台で起こる事件の謎を解くミステリーでもある(松本清張賞受賞作)。 権謀術数渦巻く宮廷ものでありながら、ミステリーとしても楽しめる作品。
 浜木綿がとてもイイ♪

『烏は主を選ばない』
 二作目といいつつ、『烏に単は似合わない』と表裏一体をなす作品(もともとは、合わせて一作だったそうな)。
 こちらは『烏に~』の裏側で、世継たる若宮は何をしていたのかを描く。シリーズ主人公なのに『烏に~』で登場したのは、終盤のみだった彼の真意というか、行動の理由が明らかになります。もう一人の主人公、雪哉も正式に登場します。

『黄金の烏』
 若宮の言う「真の金烏」とは何か、がテーマの第三弾。第一部での宿敵となる大猿たちが登場。『24』風味。

『空棺の烏』
 改めて若宮に忠誠を誓った雪哉をメインに描く、学園もの。ハリポタ風味。雪哉の「黒さ」が十二分に堪能できますw 来る大猿との争いに向けての準備期間。いい仲間が出来ます。

 『玉依姫』、『弥栄の烏』が単行本ですでに刊行されているので、購入しようかどうか迷い中。どうせ文庫化されたらそちらでも買うので、待つべきか。とは言え続きはすごく読みたいのですが…。ジレンマ。



『君に恋をするなんて、ありえないはずだった』、『そして、卒業』
 前回、前々回と紹介した九曜さんの影響でか、個人的にプチ恋愛小説ブーム? まぁ、これは書店でプッシュされていたんで手に取ってみたのですが。
 底辺男子と美少女クラスメイトとの格差・すれ違い系ラブストーリー。二巻で一つの話になっています。単なる理想化された恋愛模様を描いている訳ではないところが割と好感。男の方の中盤以降発揮される無駄な頑なささや、すれ違い後の二人のいじましさに悶絶すること請け合いw


『天涯の砦』

 事故により崩壊したスペースコロニー、辛うじて事故から生き残った人間たちの生存への戦いを描く、ハードSF・サバイバル作品
 大島功という人間の言動にイライラしましたw 逆にあの状況下であの言動がとれるのは大物なのかも? 
 作品としては細部に丁寧に気を配ってあり、サバイバル部分の描写も迫真性があるなど流石小川さんといった仕上がりでした。


『よろずのことに気を付けよ』
 「法医昆虫学」シリーズの作者さんのデビュー作。今更ですが(;´・ω・)
 こちらは、呪術といった「法医昆虫学」とは真逆ともいえるオカルティックなものがテーマ。とは言え、オカルトをオカルトのままで使わないところが流石。民俗学の知識を縦横に使い、呪術を解体、犯人に迫っていく。
 が、この作品は犯人当てがメインの、所謂本格ものではないので、そこは注意。本書の眼目は、民俗学の知識を縦横に用いて呪術を分析し、呪術の性質から呪術者のプロファイルを作って犯人に迫っていくところにあり、犯人当ての推理は二の次。この点は「法医昆虫学」シリーズにも踏襲されていますね。


『奇談蒐集家』
 連作ミステリー短編集。
 種々の奇談が奇談蒐集家・恵美酒(えびす)のもとに持ち込まれるが、語り手が話す摩訶不思議な話は恵美酒の「助手」の手で見事にその神秘性を剥ぎ取られる。しかし、最後の一編「すべては奇談のために」で、その様相が一変する。
 安楽椅子探偵・氷坂(助手)による推理が見事な、最後に不思議な余韻(モヤモヤ)を残す作品。<「奇談蒐集家」という奇談>


 今回はこんなところです。
 「八咫烏シリーズ」がとても面白かった。
 『十二国記』、『図書館の魔女』、「オーリエラントの魔術師」シリーズなど、国産の面白いファンタジー作品が増えてうれしいですね。
 
 あとは、宮部みゆき『この世の春』が気になっているところ。だが単行本…。 『荒神』もまだ読んでいないし…。

 そんなこんなですが、それではまたノシ

荒川弘 『銀の匙14』他感想…

 前回は時間が空いてしまったので、今回は早めの更新です。 お盆休みの間は過ごしやすい気温で、割にはかどりましたw
 それでは、今回の分の更新です。

新刊
コミックス
・荒川弘      『銀の匙 14』              ☆4
・山本崇一郎   『からかい上手の高木さん 6』    ☆4
・末次由紀     『ちはやふる 35』           ☆3.5

・九曜        『佐伯さんと一つ屋根の下 1、2』 ☆3.5


既刊
・高田大介     『図書館の魔女 1∼4』   ☆4.5
・皆川博子     『倒立する塔の殺人』    ☆4
・谷甲州       『星は、昴』          ☆3.5
・岡本綺堂     『岡本綺堂怪談選集』    ☆4
・ディクスン・カー  『皇帝のかぎ煙草入れ』  ☆3.5


感想

『銀の匙14』
 久々の新刊です。何年かぶりでしょうか? 『アルスラーン戦記』とか書いてましたしね、荒川さん。
 本編は、いよいよ御影の受験本番。受験が終わったらという、二人の関係はいかに…。 というか、八軒さん、色々流され過ぎというか、なんというか。まぁ、二人の関係は一歩前進ということで…。駒場は大検でも取る気なのだろうか。

『高木さん6』
 今回は水着回。5巻でのプールの約束が果たされた模様。
 高木さんは今回も「舌好調」。西片君とイチャイチャしておりますw 今回は、凹んでいる高木さんという珍しいお話がありました。素直でかわいい高木さんもいいですね。

『ちはやふる35』

 名人・クイーン戦予選はじまる。
 太一は厭らしくなり、千早は自分の準備不足への不安に苛まれる。まぁなんだかんだ言っても、勝つんですが、次巻は理音が覚醒()するらしく、激闘が期待されます。

『佐伯さんと~』
 以前紹介した、『槙坂涼は退屈を好まない。』が割と面白かったので、同じ作者さんがラノベレーベルで出している別作品を読んでみた。
 手違いが生んだ同棲から始まるラブコメディ。 ちょっぴりエッチで、積極的な佐伯さんと主人公のイチャイチャラブコメでした。普通に甘々なので、苦手な人はご注意w


『図書館の魔女』
 作品自体はだいぶ昔に紹介したのですが、文庫版は今更ながら、お盆休みに読んだので載せておきます。
 読んでいない人は、もったいないです。今すぐ読みましょう。 単行本上・下で5000円程、文庫四分冊で約3000円とお高めですが、ぜひご一読を。

『倒立する塔の殺人』
 戦時中のミッションスクールを舞台にした、「倒立する塔の殺人」と名のついたノートとそれに関係する少女の死の謎をめぐるミステリー。
 作中の戦争描写の迫真性も素晴らしいが、ミステリー作品としても面白い。現実と虚構、ノートに書かれた物語と現実が入り混じり、幻想的な作品世界を形成している。名作。

『星は、昴』
 SF短編集。
 「コズミック・ピルグリム」、メタSFとも言うべき「敗軍の将、宇宙を語らず」、『たった一つの冴えたやり方』に似たターナー博士の覚悟に心打たれる「星は、昴」、AIとして蘇った老子が社会体制が崩壊した人類を導く様子を描く「道の道とすべきは」が気に入る。
 他の作品も読んでみようかと思う。

『岡本綺堂怪談選集』
 百物語のように語られる、怪談数編。どの怪談も味わい深く、恐怖ばかりではなく、人情味、可笑しみもあり、とても面白い
 他の怪談作品も気になる。

『皇帝のかぎ煙草入れ』
 カーの名作ミステリー。 「このトリックには、さすがのわたしも脱帽する」とアガサ・クリスティが驚嘆したという作品。
 有名なだけあって、流石の出来でした。 おススメ。


 夏の甲子園が面白い。
 今日の仙台育英VS.大阪桐蔭も最高でした。最後にあんな結末になるとは|д゚) 9割がた桐蔭の勝ちだと思ったのに。
 さすがに2回戦三回線となると、実力がある程度伯仲してくるので締まったいい試合が多くて面白い。

 それでは、今回はこの辺で。

米澤穂信 『満願』他感想

 ご無沙汰しております。 最近、夜も暑くて本を読む気になれず、更新も延び延びになっておりました。
 そんなこんなで、久しぶりの更新となりますが、よろしくお願いします。


新刊
・米澤穂信    『満願』            ☆4

・川上稔     『境界線上のホライゾン GT 緑と花』 ☆3.5
・葵せきな    『ゲーマーズ 8』             ☆4
・青山剛昌    『名探偵コナン 93』           ☆3.5
・赤坂アカ    『かぐや様は告らせたい 6』       ☆4


既刊
・九曜       『槙坂涼は退屈を好まない。』     ☆3.5
・――       『槙坂涼は退屈を好まない。2』    ☆3.5
・川瀬千沙    『-ねぇ、柴田。』             ☆2.5
・恒川光太郎   『雷の季節の終わりに』        ☆4
・――       『南の子供が夜行くところ』       ☆4
・竹本健治    『トランプ殺人事件』           ☆3.5
・東野圭吾    『片想い』                 ☆4
・永井荷風    『濹東奇譚』                ☆4
・北村薫・宮部みゆき編  『名短編、ここにあり』     ☆4
 

感想


『満願』
 最近文庫化されたので購入。単行本では持っていなかったのです(へそ曲がりなのでw)。
 多くの受賞歴も納得の、珠玉の短編集。6編収録されていますが、つまらないものが見当たらない。話の展開の妙と驚きの結末で、飽きさせない。各作品は趣向が異なっているので、その点でも読者を退屈させない。
 個人的には、失踪した恋人を探して訪れた宿で妙な事態に巻き込まれる「死人宿」、美しい姉妹による戦慄と官能の物語「柘榴」、伊豆の旧関所にある寂れたSAを守る老女の話「関守」の三篇が気に入る。

『ホライゾン ガールズトーク 緑と花』
 今回は外伝。 アルマダ海戦後、IZUMO着港までの裏側の出来事を女子連中で回想する。

『ゲーマーズ』
 アニメも放送され始めた模様。
 衝撃の展開となった修学旅行後、混沌状態となったゲーム部の人間関係をめぐり新たな動きが! というか、今回は心春(このは)を愛でる回ですね。いい子過ぎるわぁ~。もう心春で、FAでいいんじゃないでしょうかw

『コナン』
 ポアロ事件の解決編、英理誘拐事件、キャンプ場での若狭先生、鬼丸登場の4編です。 鬼丸まで登場させてどうする気だw

『かぐや様』
 安定の面白さ。 早坂さんの奮闘や、ポンコツかぐや様の脳内会議など。 生徒会選挙直前の話までを収録。
 今回も早坂さんが可愛い。

『槙坂涼~』
 ドストレートな青春恋愛小説。 108円だったので買ってみました。
 ナルシストな主人公の男の言動に目をつぶれば、普通に面白く読めました。 主人公がもう少しまともであったら、☆4上げてもいいのに。槙坂さんの小悪魔っぷりが最高です。小悪魔ぶって誘ってくるのに耳年増なだけだったりするギャップが良い。
 既刊2巻で打ち切りだそうですが、2巻以降の話はweb上で公開されていて無料で読むことが出来ます。二人の物語の結末を読みたい人はどうぞ。 「小説家になろう ○ttp://mypage.syosetu.com/49002/」(○にhを入れてください)

『ねえ、柴田』

 ↑の流れで買ってみた作品。 青春ミステリーとのことだったが、よくある「人間関係に傷ついた」登場人物たちの馴れ合い話だった。物語の核心に『セカチュー』の様な胡散臭さを感じてダメだった作品。

『雷の季節~』、『南の子供~』
 『夜市』で気に入った恒川さんの作品。 『秋の牢獄』が三作目にあるのだけれど、まだ手に入れていないので…。
 『雷の季節~』は、『夜市』に併録されている異世界の道をめぐる話を拡大したようなお話。道具立ては似ているが、こちらの方が世界が広く、読み応えがあって面白い。
 『南の子供~』は、魔法が存在するある南の島を舞台にした連作短編集風の作品。こちらはよりファンタジックな、極彩色の悪夢の世界といったところ。
 どちらも少年が主人公で、彼らの喪失と再生の物語といった面もある。

『トランプ殺人事件』

 コントラクト・ブリッジというカードゲームに材をとったミステリー。 ゲームを知らずとも楽しめる趣向になっているので、不案内の方々でも大丈夫です。
 が、ミステリーとしてはイマイチかなと。特に謎解きはちょっとがっかりでした。 終盤は、メタ・ミステリーとしては面白いと感じた。『匣の中の失楽』を思い出した(同じ作者の過去作品。日本のミステリーの四大奇書の一つ)。

『片想い』
 割と古い作品。性同一性障害に真正面から取り組んで、ミステリーの仕掛けに取り込んだ意欲作。 表面だけ触れるだけで、事件の本筋とは関係ないネタの一つ、悪く言えば流行りのネタに飛びついただけかと思ったら、いい意味で予想を裏切られて、予想外に面白かった。
 殺人を告白した親友のために奔走する、熱い友情物語・(かつての)青春物語でもあり、サスペンスとしてもおススメできる作品。

『濹東奇譚』
 作家の大江匡と娼婦お雪との交流を通して、日華事変(日中戦争)直前の失われつつある古き良き風俗への感傷を随筆風に描き出した名作。 小品ですので、純文だからといって遠慮せずに手にとってみられることをおススメします。

『名短編、ここにあり』
 「意外な作家の意外な一品、胸に残る名作をお楽しみください」(背表紙の作品紹介より)。
 いろいろな作家の色々な作品が収められていますが、個人的に気に入ったのは以下の作品です。
 半村良のコミカルなファーストコンタクトSF「となりの宇宙人」吉村昭の死んだ少女が淡々とした口調で自身の死後、解剖から埋葬までの様子を語る「少女架刑」井上靖の不思議な格好をした即身仏をめぐる物語「考える人」。 松本清張「誤訳」、円地文子「鬼」も意外性という意味でも面白かった。
 他にも小松左京、戸板康二、吉行淳之介などなどの作品もあります。
 続編『名短編、さらにあり』もこれから読みます。



 熱いのはほんとに読む気を無くさせますね。 クーラーをかけ続けていると頭が痛くなる人間なので、盛夏は鬼門w
 『君の名は。』のDVDレンタルが7/26に始まったので、早速借りて観た挙句に購入しました|д゚) (ちなみに、映画そのものは去年の公開日に見ております)

 それではまたノシ
プロフィール

ゆーいち

Author:ゆーいち
ゆーいちです。

このブログでは特にジャンルを絞らず、自分が読んだ作品の感想を書いていこうと思います。
記事中の作品についての評価は、おススメ度と見てください。

出来るだけ週一程度のペースで更新していきたいと思います。

よろしくお願いいますm(- -)m

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